今日はAHA運営規則(PAM)の話はやめにして、インストラクターとしてBLSコース運営の実際について書いてみようと思います。
AHA-BLSインストラクターが開催できるAHA-ECCプログラムは、全部合わせると10以上ありますが、日本国内ではなんといっても BLS for Healthcare Provider コースの占める割合がほぼすべてでしょう。(アメリカ国内では ハートセイバー・ファーストエイド:HS-FA がトップだそうです)
ガイドライン改訂後、AHAのビデオ教材の中でも Healthcare ProviderコースのDVDがまっさきに作られたと聞いています。
AHAの教材は、成人教育の理論に基づいたインストラクション設計がしっかりされていますので、教える側のインストラクターにとっても"楽"なように用意周到な設計がされています。
ですが、ガイドライン2005改定後のトップバッターとしてリリースされたBLSヘルスケアプロバイダーコースのDVD。あとに続いたACLSやPALS、PEARSに比べると、いろいろな粗が気になります。
基本的にはビデオは、ストップマークがでるところ以外は映像を停めずにビデオにあわせた進行をしていけばいいのですが、それだけでは受講生が付いてこられない部分もチラホラと。
そこで、現場にいるBLSインストラクターが適切な補足やフォローをしていく必要もでてきます。
そんなヘルスケアプロバイダーコースを運営する側としての、ちょっとしたポイントを、これから何回かにわけて書いてみようと思います。
ここでは主にビデオ操作をし、全体に対して補足説明・進行を行なう"リーダーインストラクター"向けとして書いていきます。
2008年03月22日
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是非こつを伝授ください。楽しみにしています。
2-3回程度で予定で私が思うHCPコースのコツを書いていこうと思っています。
Kimさんが工夫されている点とかありましたら、ぜひ教えてくださいね。
私の工夫点は、スライドです。
今は日本語になったのでだいぶ減らしましたが、以前は英語の文字で表示されていたものはビデオを止めて日本語で書いたスライドを表示していました。私のブログでDVDとスライドを切り替える方法についてしつこく記事にしているのはそのためです(^.^)。
また小児の定義は重要なので(ビデオでも何度か言っていますが)時々スライドに写して説明しています。
少し前は増やしすぎて、心臓振盪のパッド(ミズノのものです。一応メーカー名は消しておいたのですが)を説明したらPAM違反であると言われたので、削除しています。
窒息の所では、実際に窒息されて助かった(フジモリ元大統領)人、ミニトマトを詰まらせて亡くなってしまった人の記事を出しておりますが、字が細かくて見にくいとか色々指摘頂いております(+_+)。
言いたい事をぐっとこらえて最小限にするのは難しいですね(^.^)。
スライド、というのはPowerPointかなにかで画面表示するということでしょうか?
実は私もこれを試みているのですが、どうもうまくいかずに悩んでいたところだったんです。
私の理想はパソコンでDVD再生して、途中途中でパワーポイントに切り換えて補足説明をするなんていうスタイルを試みているのですが、いまのところ半分諦めてます。
大きなプロジェクターとかPC用のCRTモニターにつなげればいいのでしょうけど、ふだんは家庭用テレビモニタで講習をやってます。そうなるとノートパソコンとは繋がらないんですよね。
ダウンスキャンコンバータという映像信号の変換器を使ってみたのですが、そうすると画素数の違いからDVDの映像は問題ないものの、パワーポイントの文字がクリアにうつらなくてぜんぜん使えない。。。
まあ、少人数でやってますから、必要なときはノートパソコンの小さなモニター(12in)を受講生さんたちに見てもらってますが、ホントはDVDと同じモニターを切り換えてスマートにいきたいんですけど。。
kimさんの失敗談、参考にさせていただきました。
なるべく喋るなというのがAHAのスタイルですから、余計なことはしないように気をつけないと、、、(笑)
ちなみに私がパワーポイントで解説しているのは主に専門用語についてです。
腹部突き上げ法=ハイムリック法
死戦期呼吸
両拇指圧迫胸郭包み込み法
背部叩打法+胸部突き上げ法(乳児の気道異物除去)
など、漢字を見て意味を掴むと忘れにくいものなどを提示しています。
本当はもっといろいろ説明したいこともあるんですけど、グッと我慢です(爆)
一般的な講習会では、最低限のことしか言わないようにしているのですが、
1:1でやるようなプライベート講習では相手のニードに答えてとことん
説明したりもします。そうすると普通なら3.5時間で終るヘルスケアプロバイダー
コースが、6時間ちかくかかったこともありました。
それはそれでお互いに満足感もあるんですが、まあ、特例です。