さて今日のテーマ。
『AHAインストラクターの責務』
ブログの中でも何度も取り上げてきたテーマではありますが、今日はちょっと切り口を変えて、本当の意味で「AHAインストラクターの責務」ってなんだろうという話です。
AHAインストラクターに課されている義務というか責務って、実はゆるいもんなんですよね。PAMを読んでも、コアインストラクターのCD-ROMを見ても。
たとえばコアインストラクターCDの中で、「コース中のロマンス」みたいな項目があったのを覚えていますか?
「受講生に魅力的な異性がいました。ぜひ週末の予定を聞いて誘いたい! あなたはどうしますか?」
なんて設問があるわけです。
普通に考えれば、そんなのダメ! と無条件にぴしゃっと否定されそうなものですが、正しい答えをみるとびっくり。
「コースが終了した後に誘いましょう」
えっ、誘っていいんだ、、、、と、しばし絶句(笑)
日本では厳しいと信じられているAHAインストラクターの責務ですが、実はこんな感じにアメリカンというか、ドライというか大雑把というか、微妙に観点が違っていて面白いです。まあ、アメリカだけに訴訟対策とか、差別の問題、著作権のあたりはうるさいなと感じますが。
言っておきますが、AHAの規約上「AHAインストラクターの責務」といって箇条書きされているようなものはありません。でもPAMやコアインストラクターコースを見るといろいろ見えてくる、「AHAインストラクターの責務」っぽいことはいろいろあります。
そんな中でも私としては日本でももっとアピールしたほうがいいんじゃないかなと思う最大のものは、「禁煙」だと思っています。
禁煙はAHAのPAMに載っている規約としてはかなり強めのポリシーです。
Smoking Policy
Smoking is prohibited in classrooms and trainig facilities during all AHA ECC training programs. (PAM, p.89)
私はこれまでいくつかの団体、いくつものサイトで受講やタスク、インストラクター参加してきましたが、いちおうどこでも禁煙は謳われていました。
でも、コース最初の施設案内で、受講生に対して「喫煙は○○だけでお願いします」、なんてアナウンスしてしまうのはどういうことなんだろうと思ってしまいます。喫煙を否定しているようで、実は「吸ってもいいですよ」と肯定しているわけですよね。
私、受講生としてイヤな思いをしたことが何度かあります。
ひとつのマネキンを3人くらいで使うというパターンが多いかと思いますが、休み時間にタバコを吸ってきた人のあとで、人工呼吸をするのってどうでしょう? はっきりとタバコのニオイがします。(言うまでもなく私はタバコは吸いません。)
ひとつの人形で口対口人工呼吸をするとわかっているのに、平気でタバコを吸ってくる神経が許せませんし、喫煙所を提供しているAHA ECCプログラム運営者は何を考えているのか、憤りを覚えます。
途中の10分くらいの休憩時間にいそいそと外へ出ていく人たちを見れば、誰がタバコを吸っているのかはわかります。インストラクターの中にも明らかに喫煙者が複数いました。コース終了後の懇親会ともなれば、まったく遠慮はないですね。
先にPAMの引用を載せましたが、AHAはコース開催中の喫煙を禁じています。ここでは強い禁止を表わす単語である prohibited が使われている点に注目してほしいです。Do not とかそういうレベルではないんですね。
classroomsで吸ってはいけないのはもちろんですが、 trainig facilities というのをどこまでと捉えたらいいのでしょう? 建物の敷地内はダメ、道路にまで出なさい、という意味と捉えるなら、事実上、コース開催中はタバコはダメと私は解釈したいです。
ましてやインストラクターたるもの、コース時間中の一切の喫煙を控えるべきでしょうね。それこそ心血管障害と脳卒中と闘う、AHA-ECCインストラクターの責務じゃないでしょうか。
まあ、このあたりの話をすると、医療従事者がタバコを吸うことの是非についてとか、ありがちな堂々巡りになってしまいますので議論は避けたいところですが、AHAインストラクターを自認する人たちにはぜひ考えてもらいたい点だなと思っています。
「HCPは患者が禁煙を決意するのに重要な役割を果たすことができる」なんてことも書いてあります。
私もタバコは吸いません。
コース中に「吸ってきたなぁ」と感じさせる受講者の方も時折いらっしゃいますが、私はそれについて配慮を促したりしたことはありません。正直、すごく言い出しにくいです。でもそれじゃダメなんでしょうね。
めっつぇんばーむさんのお考えを拝見して、反省しているところです。
次のコースから、受講者の方に喫煙リスクについて「マニュアルの後ろの方にこんなこと書いてあるんですよ」みたいに触れていくところから始めてみようかな(^^)ヾ
私、マニュアルの後半『Supplemental Materials』けっこう好きで読み返してるんです。せっかくだから活用しなくちゃ!って思いました。
ありがとうございました。
タバコを吸う人は、吸わない人の気持ちが分かっていない人が多いですよね。どうしたら良いのか分かりませんが、コースの日ぐらいは我慢して欲しいですよね。
私は・・エステティシャンもAHAインストラクターも喫煙は言語道断だと思っています。
まずエステティシャン・・
お客さまのお顔のところに指がいく回数は半端なものではありません。
そのたびに指もにおえば、息も体臭も全てにおいます。
たぶん禁煙車のサロンはお部屋もタオルも匂います。
お客さまが喫煙されない方なら尚更・・。
そしてAHAインストラクター・・
AHAの基本ポリシーは禁煙です。
BLS-HCPのテキストの後ろにも書いてあります。
そしてそれを指導するインストラクターはやはり禁煙すべきでしょう。
喫煙者がAHA本部で堂々と意見が言える雰囲気なのかが知りたいです。
ようするに・・
プロ意識を持て。ということです。
エステのプロ。心肺蘇生を教えるプロ・・
受講者が喫煙者なら、コース中の喫煙は注意すべきでしょう。
ただし!コースインストラクターの中に一人でもコース中に喫煙するインストラクターがいる場合は、いえないでしょうね。
ミーティングで議題にすべきではないでしょうか?
私はかつて、一日に一箱半吸うヘビースモーカーでした。
ある日突然禁煙を決めて成功しました。
持っていた未開封のカートンごと捨てました。
吸いたくて吸いたくて泣けてくるときがありました。
お布団かぶって我慢しました。
ようはやる気次第だと思います。。
もうたばこのことも考えなくなった半年後・・
突然猛烈に吸いたくなりました。
半年経っても私の身体にはニコチンが残っていたのです・・。
怖くなりました。。
もちろん我慢しました。
それから何年になるでしょうか・・。
今では心底嫌いです・・側で吸われるのも辛い・・。
この辛さは、喫煙者にはわかりません・・。
嫌煙家、愛煙家それぞれの立場で意見は真っ向に分かれるかも知れませんが、昨今の日本の状勢からしても、喫煙者の立場が弱くなっているのは事実だと思います。個人の嗜好ですから、他人に迷惑が及ばないかぎりは尊重したいと考えていますが、社会的立場を背負った状態での喫煙は、やはり問題でしょう。
例えば教育入院中の患者が煙草の匂いがする看護師から、喫煙指導されたらどうでしょう?
問題はそういうことです。ヘルスケアに関わる立場の人は、公然と煙草を吸うべきではない場面というのがあると思います。AHAインストラクターなんかはまさそうです。今の日本では生活の糧としてAHAインストラクターを生業としている人はほとんどいません。大半の人がある種の情熱をもって、半ば献身的に活動に励んでいると思うんですね。AHAのスローガンがありましたよね。(以前に取得したプロバイダーカードのロゴマーク部分にも印字されていました)
Fighting Heart Disease and Stroke
情熱をもって心血管疾患と脳卒中と闘っていくと宣言している立場の人間が、煙草を吸ってちゃマズイよね、と私は思います。
一応PAMの基準としては、コース開催中は煙草はダメという程度にしか書かれていませんが、本当は「AHAインストラクター責務」として、喫煙者はインストラクターになれない、くらいのことを言ってもいいと思うんですよね。
受講生に関してどこまで介入するかは難しいところはありますが、インストラクターに対しては、トレーニングサイト/センターとしてもっと厳しくしていく必要があると思います。Kimさん、「インストラクターがタバコを吸うのはいかがなものでしょうか?」というアンケート結果、問題にはならなかったのですか? ある意味、AHAの名前を傷つけたということにもなりかねないんじゃないかなと思いました。
私はもちろんタバコを吸いませんので、全面禁止には大賛成です。しかし、日本ではやはり吸いたいと言う人も多いです(インストでも受講生もです)。なかなか難しいですよね。
Ricoさんやめっつぇんばーむさんが言われているように、タバコの匂いをさせながらやっては行けない仕事がありますよね。今のところは自粛するしかないのではないでしょうか?
アンケート結果は問題になりましたよ。しかし、うちのサイトは喫煙家が多いので、、、、受講生に見られない所で吸いましょうと言う事になったと思います。
ちなみに、うちのサイト長はその件の後でしょうか?禁煙しています。
ついでに全面禁煙は大賛成です。
自分を含む喫煙者は「吸わせてもらっている」立場ですから。
先日、禁煙外来に通ったのですが
「禁煙の前にストレス軽減が先決」
「普通の神経ならつぶれてるよ?!」
散々な結果になっております。
来年の目標です、禁煙は…
ある意味釈迦に説法みたいな感じになりますから(^^)
私の病院では2年前だったかな、院内全面禁煙になりました。
それまではオペ室の男性控室はいつもモクモク状態でした。
職員食堂の横にあった喫煙室からはいつも食堂に煙が流れてきて、、、
最初のころはブーブー言っていた人たちも、今では病院敷地外(職員宿舎の駐輪場)まで行って寒空の下、肩身狭そうにタバコを吸っています。それを機に辞めた人もそれなりにいたみたい。
要は全体の雰囲気なんですよね。組織のトップの人が喫煙者だったり、大多数が吸う人だと「難しい」ですけど、世の中の状勢を考えれば強行突破を言い出したら、それはそれで通るはず。せっかく禁煙に成功したサイト長、もう一息がんばってくれるといいですね。
バグダッシュ大佐さんもタバコを吸われる方だったんですね。
謙虚なスタンス、尊敬いたします。
つい最近、私がCPRトレーニングでイヤな思いをしたのは、某自治体で応急手当普及員講習を受けたときでした。講習開始前のアナウンスで、喫煙所は○○ですと、しっかり言っていたのでイヤな予感がしていたのですが、案の定、私と同じマネキンを使う人にバリバリの喫煙者が。一方向弁付きのポケットマスクが標準ならいいのですが、消防ではフェイスシールド(レサコ)を使っての口対口ですからね。1:1以外でマネキンを使うなら禁煙をさせるべきだと思いません?