私の住むところでは、電車で1時間の範囲内にACLSを受講できるサイトが10近くあるのですが、今回はあえて遠い福井県まで行ってきました。
新幹線に乗って、ビジネスホテル泊まりでのACLS Providerコース受講。
なんでわざわざ福井まで行ったのかというと、福井には「福井BLS」というアメリカ直轄のAHA-ECCコースの活動拠点があるからです。
なんで?
まあ、ひとことで言えば、ITOではない本家本元アメリカ発行の AHA-ACLS Provider カードがほしかったという、ただそれだけ(笑)
(なんて言ったら失礼ですね、福井の先生方、ごめんなさい)
福井BLSでもらえるAHAコース修了カードの裏面にはこんなふうに印字されています。
AHA Region: Hawaii Region
Community Training Center: American Medical Response
Training Site: American Medical Response
なんだか、わざわざハワイにいってコースを受けてきたみたいな感じがするでしょ?(^^)
日本で講習を受けているのに、なぜかハワイのトレーニングセンターからのAHAカードが発行される福井BLS。
不思議に思いません?
今日は福井BLSの紹介をしつつ、AHAのインストラクターの活動範囲について書いてみようと思います。
◆ 福井BLSって何?
福井BLSは、一言でいえばアメリカ・ハワイにある American Medical Response Training Center (AMR-TC) の出先機関のようなものです。ハワイのAMR-TCでインストラクター資格を取った人たちが、たまたま福井に集まって活動しているその拠点と言ったらいいでしょうか。
こう書くと、「つまりはトレーニングサイト?」と思われるかも知れませんが、福井BLSは「トレーニングサイト」ではありません。
◆ 日本にはほとんど存在しないAHAトレーニングサイトのナゾ
日本では「トレーニングサイト」という言葉が気軽に使われていますが、本来のAHAのトレーニングサイト(TS)というのは厳格なルールに基づいて定められるもので、福井BLSはTSとして認可されていない(申請していない?)ので、厳密に書くなら「活動拠点」です。まあ、日本の通例的でいうならトレーニングサイトという理解で間違いはないのですが、この点、誤解が多い部分なのであえて書かせてもらいました。ついでにいうと、AHAトレーニングサイトの基準は結構きびしくて、日本のいわゆる「地域トレーニングサイト」のほとんどは、その基準を満たしていないそうです。ですので、あれは日本のNPO法人○○トレーニングサイトであって、AHA Training Siteではないんですね。これは意外と知られていないびっくりな事実です。
ですから、カード裏面のTraining Siteの欄には本来は無記載、もしくはトレーニングセンター名(JAAとかJRC、JCS、JSPICC等)を記載して、サイト(TS)を持たないトレーニングセンター直轄としてカード発行するのが本筋だと思うのですが、その辺の内部の扱いがどうなっているのかはよく分かりません。
◆ AHAインストラクターは単独で活動できる
AHAインストラクターは本来は一人で活動できるものです。AHAの基準では上級インストラクターの直接監督のもとある程度の指導経験(4回もしくは8回以上が目安)を積んでOKとなれば、後は自主的にひとりでコース開催できるようになります。いわゆるリード・インストラクターという立場ですね。トレーニングセンターに届けを出すことで、実質的にフリーに動けるようになります。
コア・インストラクターCDの動画を見た方はお気づきだと思いますが、あの中では一人のインストラクターが6人くらいの受講生に教えている場面しか出てきませんよね? 日本のように何人ものインストラクターを抱えて数十人の受講生をいっぺんに教えるという場面はなかったはずです。
あんな感じでインストラクター個人がそれぞれ個別にコース展開していくというスタイルがアメリカでは一般的なようです。
いちおう本籍届けとしてトレーニングセンターはどこかに所属していなければなりませんし、カード発行申請等はトレーニングセンターを通して行なうことになりますが、インストラクターの活動は地域に縛られるものではありません。(日本のITOでインストラクターになった人は日本国内でしか活動できませんが、、、、)
ハワイのインストラクターがたまたま日本に出張してきてコース開催しているという図式がアリだってことはご理解いただけたでしょうか?
日本のこれまでのAHAに関する「常識」からすると???と理解できない方が多かったかもしれませんが、ある意味、本来のアメリカンスタイルを貫いているのが福井BLSのインストラクターたちと言ってもいいのかも知れません。
アメリカのトレーニングセンター直属の日本人インストラクターが今現在日本に何人くらいいるのかはわかりませんが、日本でAHAの公式な国際トレーニングセンター(ITC/昔の言い方だとITO)が設立される以前から細々と活動していたようです。
そんなITO発足以前から活動しているUSインストラクターの方から、私ともう一人のためだけにAHA公式コース開催をしてもらったことがあるのですが、そのときの講習会場は、なんとカラオケボックス(!)
信じられます? カラオケでAHA公式コースだなんて。
でも、そんなのがアリなんですよね。
AHAコースを開催するというと、なんだか大がかりなイメージがありますが、自分ひとりで少人数に教えると考えれば、いろいろとバリエーションが出てきます。
個室カラオケを使ってコース開催なら、AV機器は整っているし、時間帯を選べば安いし手軽だし。合理的ですよね。そんなのを目の当たりにすると、自分も早くリード・インストラクターになって、自由に活動してみたいという、そんな思いに駆られます。
そんな個人で活動する自由な気風のAHA-USインストラクターの集合体が福井BLSです。
◆ 福井BLSの特色
福井BLSの特色を挙げていったらきりがないのですが、なんといっても大きいのは日本では公式には開催されていないAHA-ECCコースが受けられるというのが最大の特徴かなと思います。日本で代表的なITOが公式に開催しているAHAコースは、今のところ次の3つだけです。
・ハートセイバーAED
・BLSヘルスケアプロバイダー
・ACLSプロバイダー
でも実はAHAが開催する心肺蘇生トレーニングコース(AHA-ECCプログラム)は、ファーストエイドも含めて全部合わせると20くらいあります。
例えばアメリカでもっともポピュラーで、カード発行枚数がいちばん多いと言われているハートセイバー・ファーストエイド(AHA Heartsaver Firstaid)コースは日本には入ってきていません。
AHAは心肺蘇生だけと思われがちですが、実はしっかりと応急処置(ケガしたときの対応など)のコースも持っていたんですね。
これを受講しようと思ったら、今のところは個人的にUSインストラクターにお願いするか、福井BLSに足を運ぶしかありません。
あと日本での需要からいったらPALS(パルス)でしょうか。
PALSは小児対象の二次救命処置プログラムで言ってみればACLSの子ども版です。日本のITOとしてPALSコースを開催できるのは日本では小児集中治療研究会(JSPICC PALS-ITO)だけですが、小児科専門医以外には門戸を開いていませんので、普通の医師や看護師が小児の二次救命処置プログラムを受講しようと思ったら、USインストラクターに頼るしかありません。
福井BLSでは公募コースとして来年4月あたりにもPALS開催を企画しているようです。
福井BLSをはじめとするUSインストラクターの方たちの活動を見ていると、ホントのびのびしているというか、インストラクター資格を良い意味で活かしているんだなぁと感じます。
日本のこれまでの「常識」で、私はAHAインストラクター資格というのは、組織の枠組みの中でしか活かせないんだと思っていましたが、決してそういうものではないようです。
個々でも活動できるし、必要なときは一致団結して大きなコースをも開催できる。
みんな自分ひとりでコース開催できる実力と実績を持った人たちだから、集まったら強いです。
先日、参加させてもらった受講生50人相手のマネキン:受講生比=1:1の大がかりなコースも、USインストラクターたちの先導があったからこそ、短い準備時間で開催できたのだと思います。
枠組みのなかのひとつの部品としてではなく、一人ですべてがこなせる人材として自分自身を鍛え上げていきたいと思っています。
追記:福井BLSで取得する ACLS Provider カードですが、私はハワイのAMRトレーニングセンターから出ると書きましたが、間違いという指摘をいただきました。ACLS Provider Card はAHA本部のダラス Dallas から出るんだそうです。カードの裏にはなんて書いてあるんだろう? 楽しみです。
それから、水を差すようで申し訳ないのですが、USインストラクターの方達は確かに色々出来て素晴らしいのでしょうが、日本へAHAコースを持ち込んで普及させた日本ACLS協会の努力は忘れてはいけないと思います。個人の力では色々難しいので、協力して行うのが最も患者さんのためになると思います。福井には日本ACLS協会のサイトもあります。一緒にやった方が良いと思うのですが、、、、、
打ち上げ花火も大事でしょうが、いつまでも燃え続けるためには、地元の人が地元の人のためにコースを展開して行く事が大切だと思います。福井BLSの方があちこちでコースをずっとやって行くと言うのは無理でしょうし、、、、USインストラクターの方達が、地元で普及をと考えて行動されているのでしたら、それはそれで良いでしょうが。
私の所属するサイトは、地方開催もやっておりますし、カラオケボックスでと希望されれば開催していくつもりです(が、少人数での申し込みはありませんね)。最近は半分が依頼された病院での院内コースです。
一緒に活動したいのは山々ですが, AHAの基準を満たしていない方々と一緒に活動すると, こっちの資格が停止されますので, その点,ご考慮ください.
ちなみにここの主であるメッツエンさんは僕がCHECKして合格しているので一緒に活動しています
なお各ITOがUS INSTの活動を妨げた場合, ITOの活動をダラスが制限します
某ITOは数回発動されているらしいです
これからも色々と教えて頂けると幸いです。よろしくお願いいたします。
福井までACLS受けに行ったのですねー!!
う〜ん凄いの一言!!
福井のサイトの掲示板を見ていたらめっつぇんばーむさんのコメント発見!しました。結構前から受講は考えていらいしたんですね。
私は来年の2月に新潟であるので受けに行こうかと模索中です。テキストが英語なので、辞書を片手に奮闘していますが、分かってくると凄く楽しいですね!!
確か、「オペ・ナース養成講座」でも英語で学ぶ事に関してアップされていましたね。
本当に難しいけど自分が望んでやる事なので、楽しんでやっていきたいと思います。
後、ACLSを受講にあたり何かアドバイスがあれば何でもいいのでお願いしまーす。
それでは失礼致します。
本題からはずれますが、私思うんです。成人のCPRについてはAEDのお陰でだいぶ認知されてきましたが、小児に関してはすっぽ抜けているって。市民向けコースを含めても小児・乳児のCPRをまともに教えてくれるところって、驚くほど少ないですよね。日赤とMFAとAHAくらい? これって大きな問題だと思っています。そこで最近院内で小児BLS専門コースを定期開催すべく企画書&カリキュラム作りをはじめました。今のところ院内の小児関連部署のスタッフを対象に考えていますが、ゆくゆくは産科の退院指導の中にも含められないかと検討中です。そういった意味でこれまではハードルが高かったPALSの敷居が低くなるのは大歓迎です。
さて本題です。もしかしたらいろいろ誤解されていることがあるのかなと思ったのですが、、、まずは福井BLSについて。別に昨日今日立ち上がった組織じゃないと思いますよ。それにJAAでいうトレーニングサイトのようなきっちりした枠組みじゃありませんので、福井BLS所属という概念はほとんどありません。USインストラクターは日本国内では一匹狼みたいなものですから、ふだんは福井以外の日本中あちこちにいて独自に活動していて、ACLSのようなまとまったコースを開くときだけ福井に集まる感じ。反対に日本のITOが開催するコースでもお願いすれば個人的に手伝いに来てくれますし、実際のところJRC、JCS、JSPICCとAMRはAHAの本部の基準を遵守しているという点で非常に親和性が高く、所属トレーニングサイトを越えて協力関係で動いていますよ。
JAAとの協力という点をおっしゃっていますが、協力を拒否しているのは恐らくJAAの方なんじゃないかなと私は思っているのですが。。。インストラクターのプライマリーTCの移籍はPAMの規約上、簡単な話ですが、JAAは他TCからの移籍を認めていませんよね? それに私はJAAのインストではありませんが、JAAコースにインスト参加したいと言ったら、認めてくれるんでしょうか?
KimさんはたしかJAAのリード・インストラクターでしたよね?
例えば、同僚のDr.が「ACLS受講が決まったけどBLSが取れていないんだけど」と言われたら、個人的にその人のためだけにHCPコースを開催するなんてことは可能なんですか? 病院勤務でしたらマネキンとかAEDトレーナーは使えるでしょうし、会場はカラオケボックス(笑)でも良いわけですし。私はPAMの解釈とアメリカでの実際の運用を見て、リード・インストラクター=独立開業と理解していますが、JAAではどうも雰囲気がちがう気がするものですから。。。
まあ、こんな話は受講生には一切関係ないことです。どこの団体で受講しても同じAHA認定のプロバイダーなわけですから。いずれにしても受講生にとっては選択の幅が広いというのは良いことだと思います。ここがAHAインストラクターの交流の場ということで、ちょっと突っ込んだ部分ですがこんな話をさせてもらいました。
最後にJAAの努力という点ですが、おっしゃるとおりです。日本でこれほどにまでAHAコースが普及したのはJAA初代ファカルティ(厳密に言えば当時はJRCでしたが)である7名(でしたっけ?)のお陰です。別とか対抗意識とかはないんですよ。実際、日本全国規模でコース開催しているのはJAAだけですので、時々寄せられる相談メールなどでも大半は地方のJAA-TSを紹介しています。
ただこのブログの中で何度も書いているようにJAAが作った独自のルールがあまりにAHA基準と混同されやすくて、自分自身いろいろ迷惑を被ることがあるので、正しい情報を流している、というタダそれだけなんですよ(^^)
自分なりに勉強して書かせてもらっているつもりですが、なにかと
不正確な点、誤解等あると思います。
お気づきの点がありましたら、どうぞご指摘下さい。
他のUSインストラクターさんたちもおっしゃってましたが、
日本では本来の意味でのAHAの情報がほとんど流れておらず、
周りからの理解という点で苦労されたと聞きます。
今回とりわけUSインストラクターの皆さまにお世話になり、
微力ながら、少しでも今後の理解につながればと思いこんな文章を書かせて
もらいました。
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
ACLS受講のアドバイスということですが、近いうちに本文中で取り上げようと思います。もうちょっとお待ち下さいね。
おそらく、めっつぇんばーむさんとは例の50人1:1コースにの際にご一緒したかもしれません!(^^)
さて、学生の立場から発言させていただくと・・・
この問題に正直とても困っています。
なぜなら、全国各地から学生が集まる大学でAHA BLSコースを開催していくと・・・この問題は切実なのです。
乳児から成人までの一貫したプログラムを一日(半日)で学べるコースは他に無く我々学生にとっても大変勉強になります。とても人気があります。
当然、HCPを取得後はインストラクターを目指したいという人が多く、私もその一人でした。
ところが卒業後全国に散らばると当然"地域"で活動していくのが望ましいと思いますが、どこそこのプロバイダーは認めないとなると・・・インストラクターになるのに再度そのITCのプロバイダーコースを受講する必要があります。
私自身、JAAでHCPを取得しました(1年後ガイドラインが変わったのでもう一回受講しました)。その後、もっと学びたいと思った時に門戸を開いていたJRC-ITCでインストラクターコースを受講し、今に至ります。
今後、コースを開催する際に「世界共通」のはずのHCPカードなのに「ここで取ると〇〇ではインストラクターになれないですよ!」と本来無用の説明が必要になってしまいます。。。
また、学生時代に取得したインストラクター資格が就職して配属された地域では生かせないという恐れもあります。つまり、職場でまわりの人間は〇〇インストラクターで自分は××所属のインストラクターという捻じれ現象が発生する恐れがあります。
幸い、私は卒業後も地域で活動ができそうですが・・・困ったものですね。
より良い“Learn and Live”のために・・・
目指すところは同じはずです。
さて、実際切実な問題ですよね。私の身近なところでインストを目指したいという人がいるのですが、そう遠くないうちに地方への引越しが決まっていて、どうしようねということで私もこの点、いろいろ考えています。
これって要はJAAの受け入れの問題だけなんですよね。
これがAHAの規約に反しないか調べてみたのですが、結論としてはトレーニングセンターの裁量の範囲内ということでOKなようです。
まあ、わかりやすい話がアメリカでありがちな一企業が企業内に開設したトレーニングセンターでは、同社の社員でないとインストラクターとして認めないよというのは理解できますよね。あとは学会が運営するTCでも同じで学会員じゃないとダメというのもアリな話。それとおんなじです。
ただしJAAの場合はAHAへセンター開設申請の際に、オープンかクローズドかという選択をしているはずなんです。これまでの活動を考えると当然オープンでやってますから、変更申請をしていないかぎりは、どうなんだろう、という気はします。
これに関しては、私は実際のケースを聞いたことがないのでなんとも言えませんが、誰かこの件で戦ったことがあるという人いないですかね?
Kim様,福井に関するコメントありがとうございます.人の命を助けるための心を忘れないよう,これからも努力していきたいと思います.
バニー様,12月にACLS日本語教科書が出版されると聞いているのですが,いつなんでしょう?Bは英語版の方が使いやすいので日本語版は手放してしまいましたが,Aは日本語が欲しいと思っています.もしかしたらまたBみたいに分厚い本になったりするんでしょうか?
そう遠くはないと思うんですけど。
確かにJAAは他のTCとの交流を拒否しているかもしれませんね。 私は詳しい事を知らないのでよく分かりませんが、誤解が解けて一緒に活動できると良いと思っています。一応リードインストです(内緒にしていたつもりですが、、、)が、良い方向に変わって行けるように行動したいと想います。
ACLSを受けたいからBを開いて欲しいと言う希望には応えているはずです。先日私の病院でコースをしましたが、前日の飛び入り参加を受け入れました。受けたい時に受けてもらうと言うのがモットーですから。
JAA独自の規約と言うのがいくつかあるようですが、何故それがつくられているのか、色々あると思いますので、勉強したいと思います。
これからも色々と教えて下さい。まつけんさんがおっしゃっているように目指す所は同じですから、、、
ホームページとブログ見せて頂きました。地道な活動素晴らしい事だと思います。
同じ目的のためにこれからも頑張りましょう。また、色々と教えて頂けると幸いです。
私はてっきりウワサされていたように日本ACLS協会が新しくPALSコースをはじめるのかなと思っていましたが、既存のPALS-ITOである小児集中治療研究会が、新しいトレーニング拠点を作るという話みたいですね。小児集中治療研究会では、PALSコースの簡易版(ちょうどACLSとICLSの関係みたいなもの?)コースを企画中だそうです。修了カードにこだわらない人たち向けに、門戸の広い小児専門コースができるといいなぁと思っています。
なかなか悩みが多いようですね。JAAではタスクからインストコースに進むのも責任者からの推薦待ちでなかなかたいへんと聞きます。リードインストラクターに関して基準とかテストのような制度はないんですか? 何回以上でOKみたいな。
今回は詳しくは書きませんが、BLSに関しては「リードインストラクター」という資格自体、AHAの公式なものではありませんから、トレーニングセンターが独自の基準で決めるというのは致し方ない部分なのかも知れません。それにしても、あれだけ多くのインストラクターを抱えている大組織なのですから、そういった基準ははっきりしてほしいものですよね。いまはまだ良いけど、そのうちフラストレーションがたまって他のトレーニングセンターに流れていってしまわないかと心配になってしまいます。ちなみにJAAでは明言していませんが、ITO間のインストラクターの移籍は単なる事務手続きだけでとっても簡単なんですよ。PAMを読んでみてくださいね(^^)
AHAとは本来そういった門戸の広い組織なのだなぁ〜ということが、ACLS受講の際よくわかりました。
ただ、やはり何もわからない・・ではカードは発行されませんので、事前の血反吐吐くような(大げさ?)勉強は必要ですし、コース終了後の復習やその後の見学(この辺の自由さも評価したいです)も積極的に・・と思っています。
タスクのような義務的なものはなく、やる気次第だということもよくよくわかります。
みなさん、すごく勉強熱心だと感じます。
ちょっと2,3日中にそのへんのところをブログにアップします^^
しかし、あくまでも原則であって責任者の裁量により推薦されると言う現実があります。責任者の主観的な人物選考が行われるため、どうもすっきりといたしません。サイトにより温度差があるようですが・・・
責任者の機嫌が悪いとマネキンのささいな位置のずれをコースの質に影響するといい出すような、本末転倒な責任者が出てきます。
そもそもアメリカ人は、そんな繊細ではありませんし、マネキンのずれなどAHAとしてはどうでも良いはずです。
ピリピリした空気のなかで責任者のご機嫌を損ねずに推薦してもらえるようにゴマをするような立ち居振る舞いは絶対にしたくありません。このような環境下でのインストラクションは正直、楽しくありません。
本来、暖かい雰囲気のなかで楽しくコースが展開できるのがAHAのコースであるはずです。
先日、自由な雰囲気でのコースをしてきましたが、インストラクターと受講者共に満足いくコースを終えることができました。
まあ、近いうちに他サイトへの大量民族移動というのも十分に考えられるシナリオです。むしろ、そのような動きがおこり業界再編がなされることを切に願っております。
しかし、流出を防ぐために誓約書の提出など何らかの手段を講じてくることと思います。
アメリカのトレーニングセンター直属の店舗も近いうちに数店舗出てくるようです。このままではいけません。自然の流れとして変わっていくはずです。
変化の時をいましばらく待とうと思います。
確認しますが、リードインストラクターについて、JAAのホームページには、コースの運営に関わっていることなどいくつか追加があります。めっつぇんばーむさんがおっしゃるようにBLSについてはリードと言う制度はAHAにはないようなので、JAA独自の制度かも知れません。よってJAAの規約に従うべきでしょう。
http://acls.jp/instructor/instructor06.html
上記によれば、インストを4回したら自動的にリードと言う制度ではありません。また、インストラクター5名に一人ぐらいとあります。
私は受講生から良い評価を受けているとはとても思いませんが、私の住む所はサイトの本拠地と車で2時間ほど離れていますので、コースディレクターが参加できなかった場合に備えて、私にコースを運営してもらうために任命されたのだと思っています。
ちなみに、リードになる前に、コースの運営を数回させてもらいました。運営とは、会場の選定、予約、コース前の受講生のグループ分けとか、、、当日の弁当、宿泊の手配、、、コース後の事務処理、、、何度も何度もやり直したりしました。結局、リードインストラクターはそういった雑用係でもありますので、そういうのをきちんと出来ない人はリードにはなれませんし、例えばサイトの本拠地近くに住んでおり、近くにコースディレクターやリードインストラクターが数名いれば必要ない(と私は思います)と言う事ですね。もし、私の住む地域が県庁所在地であれば、私はリードにはなれないでしょうし、お断りすると思います。
ただ、基準が明確でないと言うのはおっしゃる通りですね。試験がある訳でもないですし、、、
ちょっとした事でネガティブフィードバックというのは何となく分かります(私もそういうコースに参加した事あります)が、私はお金をもらって人に物を教えるのだから、厳しさがあって当然と思うようにしています。人形の位置ぐらい、、、と言ってしまえばそうでしょうが、人形の位置にもこだわるぐらい最高のインストラクションを心がけているんだと考えてはいかがでしょうか?世界最高のBLSインスト(2005のアップデートDVDにありますよね)であるAHAのインストなんだから、、、人形の位置ぐらい、、、と言うべきではないと思います。これぐらいは、、、と言い出したら、どんどん楽するようになっちゃいますよね。
これからも頑張りましょう。
サイトにもよるのでしょうが、人形の位置などと細かいことを言うわりに1回ごとに肺の交換をしていなかったり人形をきれいに清拭しないなど質、質というわりに何かが違うなと思います。
最近なにが質なのかわからなくなっております。
DVD通りに事を進めれば一定のレベルには、到達できるようになっているはずです。
移民の国、超格差社会のアメリカが生み出したマニュアル手法ですから。
質とは、なんでしょう?うちのサイトは、質が高いと良く耳にしますが、質という言葉が非常に耳障りに聞こえる今日この頃です。
さて、質とはなんでしょう?
肺を交換しなかったり、拭いていないのは良くないでしょうね。その辺りは提案してみてはいかがでしょうか?
質と言うのは難しいですね。うちのサイト長が良く言っていますが、インストは自分の教えたい事を教えて受講生からお金を取っているんだ、、、と。質の高いコースをしていかないといけませんが、ずっと考え続けて行かないといけない事でしょうね。
貴重なご意見ありがとうございました。
トレーニングセンター、トレーニングサイトを越えた情報交換の場を目指していますので、おふたりの書き込み、私としても大歓迎です。
リードインストラクターのことや、コース運営の裁量権などは、トレーニングセンターが独自で決めていい部分なので、「トレーニングセンターのローカルルール」という点が明示されていれば基本的に何でもいいと思っています。
今後は、インストラクターになる人たちは恵まれていると思います。自分の目指す方向性によって所属するトレーニングセンターが選べるようになったのですから。
地域によってはセンターを選ぶ選択肢がない場合もありますが、ちょっと遠くても自由裁量を認めているセンターにしばらく通って修行を積んで、その後は地元で独立したインストラクターとして活動するという手もありですよね。
JAAが他ITOからの移籍は認めていないとしても、脱退を制限する術は持ち合わせていません。仮に誓約書のようなものができたとしてもAHA基準的にも法的にも実質的な効力はないはずです。つまりもとに戻ることは困難かも知れないけど、他センターへ移動することは間違いなく可能です。
話は変わってコースの質って、いったいなんでしょうね?
受講生が確実な技術を身につけて、自信をもって家路につくこと。
さらにはその効果が出きるかぎり長続きすること。
となると重要になるのは、マネキンに触れている時間が長いこと、
ストレスなく練習できること、適切なフィードバックということ
なのだと思います。
肺の交換などは、質うんぬん以前の問題な気がします。
確かAHAの基準でもなかったでしたっけ? 肺の交換とフェイスは次亜塩素酸ナトリウムで消毒するとか。査察のとき、これが行なわれていないのが判明したら、運営停止とかの処分の対象になる可能性もあるんじゃないでしょうか?
Ricoさん、こんにちは。RicoさんのACLS Provider取得のいきさつをウェブで公開されているのはとっても意味のあることだと思っています。AEDの解禁以来、市民の方たちの勉強意欲の高まりは医療従事者もびっくりするくらいの勢いがあるのを感じています。
特に古くから日赤等で指導員をされている方たちの「やる気」はすごいです。プロ向けの心肺蘇生法も学びたいということで、HCPコースの受講を希望しても、医療資格がないということで断られるということが多かったのがこれまででしたが、今ではさらに上のACLSまで勉強できるんだと思うと、また勢いも違ってくると思います。
私のところにも、市民の方から「さらに学びたいのだけど」という問い合わせをいただくことがあります。その度にRicoさんのブログのことを紹介させてもらっているんですよ。
学びたいという意欲に応えられる環境が整ってきたのはすばらしいことだと思っています。
・・・・うちのサイトのサイト長は、ガイドラインにのっとった「質」の高いCPRがきちんとできるようになることがコースの「質」が高いと考えていらっしゃるようです。
そのためにはシンプルにスキルを繰り返し体験すること。大きな間違いはなるべく早く修正してあげること。お話はなるべくしない。
これってすごく当り前のことだと思います。
うちのサイトではもちろん1回のコースごとに人形の顔を規定通りの消毒に、規定通りの時間浸漬し、水洗いしています。もちろん肺も1回ごとに変えて、変えた肺は規定通りに消毒、洗浄し、乾かして再利用しています。二日間コースの時も一日目が終わったら、インストとアシスタント全員でまず消毒作業です。
インストになってもマネキンの構造も知らず、当然肺を変えたことがない方がいるサイトがあると噂で聞いたことがありますが、真偽のほどはわかりません。でも、マネキンの管理についてもきちんとテキストに書いてあるんですからそれはちゃんとしなければならないことでしょう。わたしは道具の管理からコースの流れ、裏方の仕事までちゃんとできてこそ一人前のインストだと思っています。リードではなくただのインストですよ。
わたし自身は10回と言わずインスト経験があります。もちろんインストになってからも、あえてスタッフ参加することもあります。いわゆる裏方の仕事もきちんとしたいと思っているからです。でも、わたしはリードインストラクターにはなりません。
わたしたちの住む地域では離島やへき地(ごめんなさい)を抱えているので、BLSに関してはCDが4人、リードインストラクターが10人います。2地区同時開催もしますし、離島でのコースも頻繁に行っています。ただ、わたしは市内の病院に勤めていて、いつもそばにCDやリードインストラクター、先輩インストさんがいるのでリードインストラクターになる必要がないからです。
わたし自身の考えでは、リードにこだわる必要は全くないと思いますけど・・・?
マネキンのメンテナンス等、当然のことなのですが、実際のところそれができていない(やっていない)ところがあるのも現実なようです。特に肺の交換。小児と成人それぞれの交換をすると消耗品で千円くらいかかるので、数回に一回、ということも耳にします。
リードインストラクターに関しては、きっとそれぞれに思うところがあるのだと思います。JAAが作りだした階級社会、当然上を目指したいという思いを引き出す目的があるはずですし、自分の住まいや勤務先がTSから離れている場合は、わざわざ遠くへ行かなくても身近なところで自分自身でコース開催したいという思いもあるかも知れませんし。
Ricoさんもブログで書かれていましたが、インストラクターとして独立して、それぞれが自分の活動拠点でCPRを広めていく。一回あたりの受講生はせいぜい6名までであっても、面としての広がりは大がかりなコース一回より効果があるかも知れません。そんな意味でリードインストラクターとしての役割は大きいのではないかなと私は思ってます。