おそらく日本のAHA(ITO)インストラクターの人でも、知らない人の方が多いんじゃないかと思いますが、"ハートセイバーAED"ならぬ"ハートセイバー・ファーストエイド"というAHAの正式なコース&修了カードがあるんです。(修了カードのデザインが気になる方はこちらへどうぞ)
AHAのライバル組織であるARC(アメリカ赤十字)やMFA(メディックファーストエイド)には、心肺蘇生だけではなく、ケガしたときの対応を学ぶファーストエイドがあるのになんでAHAにはないの? と不思議に思っていたのですが、単に日本に入ってきていないという、ただそれだけだったみたいです。
いま、日本でハートセイバー・ファーストエイド(HS-FA)の認定カードを持っている人は200人くらいいるそうです。そのすべてがアメリカ発行の純正カード(ITOじゃないという意味です)。もちろんアメリカで取ってきたという人もいるのかもしれませんが、大半は日本で活動しているAHA-USインストラクターが発行したものです。
今回はいろんないきさつがあって、アメリカのトレーニングサイト所属のUSインストラクターさんに特別にコースを開いてもらう形で、ちゃっかりとファーストエイド認定を取って来ちゃいました。
実際に受けてみていちばん驚いたのは、事前に私が想像していたのとはコースの意味合いがぜんぜん違うものだったという点です。
私はどちらかというと、日赤救急法のようなイメージで捉えていました。災害ボランティアに興味があるや防災意識が高い人、アウトドア系の趣味の人が受けるものみたいに考えていました。
でも蓋を開けてみると、趣味というよりは職業訓練。
アメリカの法に基づいて職務上必要な人が半ば「義務」で受けるような感じのものでした。
ファーストエイドもAHAの正式なコースとはいえ、内容はアメリカ政府が法的な要件として定めたことに従っていて、半ば業務委託みたいな感じらしいです。
最初、私はこのファーストエイドコースを日本のアウトドア業界でも広めたい! なんて勝手に思っていたのですが、FAコースの背後にあるアメリカの労働事情を考えると非常に複雑な思いになってしまいました。
なんだかうまく表現できないのですけど、ファーストエイドコースは、そのマインドというかバックには大きな概念が渦巻いていて、一筋ならでは行かないぞという感じ。
スイマセン、なんだか支離滅裂な感じで終ってしまいますが、今後しばらくファーストエイド・コースについて何回かに渡って書いてみようと思います。
あのへんは簡単には持ってこられない気がします。
ほんとあの場面印象的でしたよね。会議に出ている人たちの全員の対応にびっくり。日本でも例えば病院内の会議だったらあんな冷静な対応があってもおかしくはない(!?)のかもしれませんが。。。
実際どの程度のファーストエイドの知識がアメリカ国民に広まっているのかはわかりません。あくまで理想型を示しただけなのかもしれませんが、とっても印象的な場面でした。