2007年07月27日

BLSインストラクター養成ビジネス

職場におもしろいダイレクトメールが届いていました。

BLSインストラクターコース葉書案内

一次救命処置(BLS)インストラクターコース

なんだなんだ、と思ってウラ面を見てみるとこんな感じ。

一次救命処置(BLS)インストラクターコース・ダイレクトメール

いや〜、よく考えた商売だなぁと関心してしまいました。


私の勤務先の病院もそうなんですけど、院内にAEDを導入するにあたって、全職員へのBLS普及教育が急務となっているというところが多いと思います。

病院には医師をはじめ、医療のプロがたくさんいるし、そんなの簡単じゃんと思ってしまいがちですが、組織としてBLS普及教育を軌道に乗せるのはなかなかタイヘン。

BLSの知識がある、実践できるというのと「教える技術」はまったく別物ですし、トレーニング組織を立ち上げるというだけでも、相応のノウハウは必要になります。院内インストラクターへの教育をどうするのか、誰がどう認定するのか、などなど課題は山積。

救急関係の看護雑誌を読んでいると、こういう院内BLS講習システムを構築する過程を論文として取り上げているのもよく見かけるようになりました。

そんな昨今の事情を見込んだのか、この「一次救命処置(BLS)インストラクターコース」企画。やるなぁ〜と思いました。

実は私も病院内のBLS講習プログラムを立ち上げに関わった経験があるのですが、このセミナーの見出しを見ただけでも、企画の上での困った点、知りたかったようなことがひととおり網羅されていそうな感じ。

今後、時勢と共にこういうセミナーも需要が伸びてくるんでしょうね。

特に看護婦は勉強熱心というか、講習会が大好き。
飛びつく人も多いんだろうなぁ。

それにしても、「5人に1体のBLS人形!」というキャッチコピー、ちっとも心に響いてこないと思うのは私だけ?
posted by めっつぇんばーむ at 00:59 | Comment(4) | TrackBack(0) | AHA-BLSインストラクター
この記事へのコメント
 こういうプログラムは,良いですね.

 ご指摘の通り,5人に1体のマネキンというキャッチは恥ずかしいと思います.一般の指導団体ならともかく,救急専門の先生とマネキンなどを販売するメーカーが協力している場合は,陳腐な響きがありますね...強調するべき所を間違えていると思います.

 また,このインストラクターコースの中心組織をはっきりとしていただきたいと思いました.太田先生が独自に作る組織なのか,医師会認定なのか,救急医学会認定なのか...

 厚生労働省の見解には明確なガイドラインがないので,このようなコースは誰でも組織し,開催する事が出来ます.ですから根拠などを明確にアピールしていただかないと,インストラクターになりたい人も,その人に教えられる受講生も問題が発生する可能性もあると思います.

 AHAとMFA,RRのインストラクターを持っていましたが,先日,兵庫県医師会認定のインストラクターコースを受講してきました.他の指導団体とは流れが少し違い,指導方法などに関しても非常に勉強になりました.

 嬉しくないキャッチコピーはともかく,このようなコース(土台のしっかりとした組織で)が増えて,救命に対する関心が深まってくると良いですね.
Posted by mimimi at 2007年07月27日 06:11
面白そうなコースですが、この内容で1日では短すぎると言う気がしますね。
確かに人形5人で1体はすみっこに小さく書くべき事でしょうね(+_+)。
Posted by Kim at 2007年07月27日 15:44
・・・確かに受講生5人に人形1体ではあんまりですよね。で、このインストラクターコースはどなたでも受けられるんでしょうか? インストラクターになると言うならばBLS(G2000)についての知識と一定以上のスキルは必要ですよね。そこんとこどうなのかな?
Posted by nori_co at 2007年07月27日 19:57
mimimiさん、kimさん、nori_coさん、いつもいつもコメントありがとうございます!

mimimiさんのおっしゃる中心組織、もしそれがAHAだとしたら、大っぴらには宣伝できないですよね(笑) 私の勝手な想像ですが、AHAもからんでいそうだけど、建前上はJPTECあたりなんじゃないかな。講師はどちらもJPTECの中心近くにいる人みたいです。特に看護師さんの方は、JNTECの策定にも関わっている方で、JNTECに関する講演を実際に聞いたことありますし、この手の研究発表では必ずといっていいほど名前が出てくる有名な方です。

二人のキャリアからするとそれなりのクォリティーはあるはずですけど、組織的な問題で、「オリジナル」という形にしているのかなと思うのですが。でも、だとしたらやっぱり「受講生5人に人形1体」はマズイですよね。思いっきりズブの素人を対象にしている印象が拭えません。

mimimiさんのご指摘にもありましたが、この手の講習やら認定証発行には法的な制限はありませんから、その気になればこのブログを見てくださっている現役インストラクターの方たちだったら、同じように独自のプログラムを作ってビジネス展開できるのでは? という投げかけでこの葉書を取り上げてみました。

中でもBLS教育チームを作らなければならない病院関係者をターゲットにしたところにアイデアの冴えを私は感じました。実は私も病院内の普及組織立ち上げの経緯を論文にまとめているところなんです。

それがうまく行けば夢も夢じゃない?(笑)
Posted by めっつぇんばーむ at 2007年07月28日 00:16
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック