2016年04月05日

G2015のBLSプロバイダーコース、すっごく変わりました。

書かなくちゃいけない話題がいっぱいあったのですが、忙しくて放置。

すっかり出遅れた感じですが、G2015のBLSプロバイダーコースについて書き留めておきます。

私たちは去年の12月から、G2015 Interim(暫定)コースに移行していますが、2月16日にはG2015正式版のBLSプロバイダーコース教材【英語版】がリリースされました。

これを持って米国では、G2010準拠コースの開催は禁止となっています。

日本の現状を見ると、この4月からG2015暫定版に順次移行を始めた、というところが多いようですね。

おそらく米国では、あれから2ヶ月近く経ちますので、G2015暫定版もそろそろ駆逐されてきたのではないでしょうか。

今回、AHAはかなり本腰をいれて、日本展開を考えているようで、3月初めのAHA公式インストラクターアップデートカンファレンスでは、AHAの重鎮が揃って来日してましたし、前回の改訂の時は日本語化されなかった暫定コース教材も早々に公式日本語版がでました。

Life is Whyの動画に至っては、日本語吹き替え版まで公開されています。

この調子でいくと、今年の1月に出された日本語版教材リリースの見通しもホントに予定通りいくのかもしれません。

AHA-G2015日本語教材発売時期


BLSプロバイダーコース【日本語版】の発売が2016年6月〜7月、ACLSプロバイダーコース【日本語版】が8月〜9月。

本当に6月に日本語版BLSが出たとしても、すぐに日本中が切り替わるのかというと、相当アヤしいと思います。いまだにG2015暫定版にすら移行せずに、平気でG2010版をそのままやっているところもありますから。

特にG2015正式版のBLSプロバイダーコースは、すごく難易度が上がりました。

難易度というのは、受講者にとってもそうかもしれませんし、なによりインストラクターに求められるものが完全に変わりましたので、開催する方の問題が大きいかと思います。

AHAガイドライン2015準拠BLSプロバイダーコース教材(DVDとインストラクターマニュアル)


今回のG2015正式版BLSプロバイダーコースで大きく変わったところといえば、、、

・リアルの追求
・受講者の背景に合わせて実技試験で求められるやり方が変わる
・ディスカッションのファシリテーションが求められる(インストラクターに)
・デブリーフィング能力が求められる(インストラクターに)
・筆記試験はテキスト持ち込み可(つまり、知識を問う問題ではなくなった)

など。

今までみたいな、決められたことをロボットみたいにやればOKよ、という世界ではなくなったということです。

インストラクターの指導技術としても、これまではビデオ操作とフィードバックと実技試験評価ができればOKでしたが、今度は受講者に「答え」ではなく、「考える力」を身につけてもらう能力が求めらるわけです。

そのためテキストでもDVDでも、科学的な根拠に関する説明が増えたような印象があります。


G2015に対応したインストラクターコースはまだ発表されていませんが、相当ハードルが上がったと思います。これまでACLSやPALSインストラクターに求められていたのと同じことがBLSレベルで入ってきているわけですから。


そんなわけで、日本語版教材が出たと同時に移行するためには、いまから英語版のテキストやインストラクターマニュアルを読み込んで、DVDをしっかり勉強しておく必要があるでしょう。


コース自体は、すごく魅力的になりましたよ。

いままでみたいな茶番じゃなく、現実を見据えた初めての教材といっていいと思います。

だからこそ、開催できる状況が整ったら、さくっと皆さんに提供したいと思っています。

そのためには、今から準備を、と思っています。






posted by めっつぇんばーむ at 00:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 最新の心肺蘇生ガイドライン2015速報
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック