2014年12月29日

インストラクターとして何をしたいの? ITC移籍という道

私が特にリベラルな活動をしているせいか、AHAインストラクターのトレーニングセンター移籍の相談をよく受けます。

ご存知、今日本には9つの国際トレーニングセンター(ITC)が存在しています。(AHA ECC公式日本語ページを参照してくださいね)

AHAインストラクターは資格としては世界共通ですから、プライマリーTC登録がどこでも、別のトレーニングセンターの活動を兼任できることになっている(PAM参照)のですが、現実的にはプライマリーとして所属している団体のローカルルールに強く縛られることが多いようです。

そこで、窮屈さを感じて、より自分のしたいことができるトレーニングセンターへ、というケースが多いようです。


多いのは次のようなケースです。

自分の勤務先病院で職員向けAHA講習を開催したい!

これ、医師や看護師インストラクターのインストラクターになりたい動機ナンバーワンじゃないでしょうか?

しかし、これが実現できるインストラクターはほとんどいません。

というのは、個人での活動開催を認めているトレーニングセンターがほとんどないからです。


最初からそのことに気づいていればいいのですが、いざインストラクターになってからそんな現実に直面すると悲しいですよね。

だからインストラクターになる前に、所属トレーニングセンターを吟味しろってことなんですけど、まあ、幸いAHAインストラクターは移籍は自由なので、まずは地元の取っ掛かりのある所でインストラクターになって、ある程度経験を積むというのも悪くはないと思います。

特に地方で周囲に封建的なトレーニングセンター活動拠点しかない場合は、選択肢としてはそこしかありません。無理なく講習会に参加できる環境が重要ですから。そこでがんばって経験を積んで、自分で講習開催できるくらいの実力を付けたところで、裁量権を認めてくれなければ、個人開催を認めるトレーニングセンターにサクッと移籍する。

賢いやり方だと思います。

その頃になると、地元サイトへの恩義とか出てきて、日本人感情的にはなかなか難しいところもあるみたいですけど、結局、自分は何をやりたいのか、ってことですよね。

地域のコミュニティーで同好会的な関係性を楽しみたいのか、目的に向かって戦略的に突き進むのか?

まあ、その人次第です。


余談ですが、逆に言うと、インストラクターの裁量権を認めないトレーニングセンターは、優秀な人材が流出する危機に直面しているとも言えます。だから、「脅す」ようなことをするんですよね。あとはインストラクターになる際に「移籍しません」という誓約書を書かせるとか、、、

蛇足ながら、誓約書を出していたとしても法的根拠はまったくありませんし、AHA国際ルール(PAM)からすると、移籍しちゃダメというのはAHA的に違反行為ですから、ウソの脅しには屈する必要はありません。






posted by めっつぇんばーむ at 11:12 | Comment(2) | TrackBack(0) | 独立インストラクターになる!
この記事へのコメント
いつも貴重な情報をありがとうございます。
サイトごと移籍っていう話もあるんですね。
現在いろいろトラブっていて、移籍を含め真剣に考えているところです。
ところで、カード発行料って、ITCごとにどうなっているんでしょうか?
Posted by クライフ at 2015年03月18日 12:56
AHAのカード台紙は1枚あたり2ドルほど。(→ http://www.laerdal.com/us/doc/1036/Course-Completion-Cards なんかをご覧ください)それに事務手数料とか事務局員の人件費なんかをいくら上乗せするかでカード発行料が決まります。つまりITCによってバラバラ。いずれにしても受講料のうちのたいした部分は占めてないと思いますよ。
Posted by めっつぇんばーむ at 2015年03月18日 20:42
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