2013年10月13日

PALSインストラクターになっちゃおうかな

私は、BLSインストラクター、ACLSインストラクターとして活動していますが、ついに禁断の第3の領域に着手してしまいました。

PALSインストラクター


日本国内で所属している日本医療教授システム学会AHA国際トレーニングセンター(JSISH-ITC)が、AHAとPALS契約を結んで、いよいよキックオフするというので、それに便乗。

初回のPALSインストラクターコースに参加してきました。

PALS/PEARSインストラクターコースDVD

もともとBLSヘルスケアプロバイダーコースでも小児の蘇生の理屈を伝えることに必要性は常々感じていましたし、ましてや日本版ガイドラインから市民向け小児救命法がなくなってしまった今、「子ども」がテーマとして大事になってきたと感じていたところでした。

なにより、病院内の患者安全対策としてもBLS/ACLSの浮かれ騒ぎは終焉気味。これからの時代、Rapid Response Team(RRT)のように心停止対応教育の次のフェイズが求められてきている時代、やっぱPALSでしょ! と言うわけです。

PALSは小児の二次救命処置という言葉には収まりきれない奥深さがあります。

子どもは心停止になったらほとんど助からないので、心臓が停まる前から介入する、それは救命の連鎖でも言われていることです。

BLS-HCPコースでも、60回/分未満の徐脈でCPRを開始したり、「呼吸なし脈あり」での補助呼吸みたいに、心停止以前からの内容が含まれているのですが、そこをとことん突き詰めたのがPALSの概念。

PALSでは人が死に至る経路を、呼吸のトラブル、ショック、致死性不整脈の3つにわけているのですが、これは子どもに限らず、大人でもまったく同じ。

つまり、PALSの予防の概念は大人でもそのまま使えるのです。

もちろん、薬の投与量とか、電気ショックのエネルギー数、バイタルサインの基準値の年齢による違いなど、ありますが、そんなことは取るに足らないくらいにダイナミックな視点で救命を考えられるのがPALSの魅力。

正直、私は医療の仕事で子どもと関わることはあまりないし、子どもは苦手で子どもの救命が何たるか教えるほどの経験もありません。


でも、今回、PALSのインストラクターになってみようと思ったのは、PALSコースの真髄、つまり急変対応の全体像をナースに伝えられるかなと思ったからです。

今回、日本医療教授システム学会AHA国際トレーニングセンター(JSISH-ITC)でPALSファカルティに任命されたのは3名。いずれもナースなんです。

医師、ではなく。

医師のインストラクターもいますが、ファカルティ(指導員教官/PALS部門責任者)は看護師。

これってすごいですよね。

どの団体もPALSの日本国内展開はうまく行ってません。

難しいとか受講料高いとか、まあ、いろいろと要因はありますが、そもそもPALSの位置づけを小児科医のためのもの、みたいにとららえていることが大きいような気がします。

患者のそばにいて、心停止に結びつく危険な兆候を察知できるのは、ベッドサイドにいるナース。

そこに着目したら、非心停止対応を突き詰めるPALSコースは誰のためのものなのか、見えてきます。

AHAコースはどれもそうなのですが、もともと米国の法制度の下、米国の流儀に合わせた標準化講習。それが日本にそのままマッチするわけがありません。だから、その意義付けや、日本での転用の仕方をインストラクターが受講者にメッセージとして投げかけることは重要ですが、医師が感じたPALSコース活用法がナースにフィットするとは思えません。

その点、ナースのファカルティ/インストラクターが開催するPALSコースは、なるほど! が多く、とても勉強になりました。

治療にフォーカスするのではなく、「気づき」の能力開発と体系的なアセスメントを身に付けることに主眼をおいたコース展開。


実はこの点では、PALSではなくPEARSプロバイダーコースがベターなのですが、そのコース展開も含めたナース主体のPALS運営。

そこに惹かれました。

ということで、小児専門家でもなんでもない私が、PALSインストラクターになっちゃおうかなと思った次第です。

最近、このブログもお休み気味でしたが、PALS展開を巡っては、熱く情報発信していこうと思います。


日本の小児救命ならびに、ナースのための急変対応の基礎概念が、JSISH-ITCのPALSから変わります。




posted by めっつぇんばーむ at 19:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | PALS/PEARS/小児
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック