最近、独立インストラクターというよりは、あちこちに出向いてトレーニングサイト作りの支援だとか、インストラクター育成という仕事が増えてきました。
そこで、今日はインストラクターの成長過程について書いてみようと思います。
トレーニングセンターによって方針はまったく違うと思いますが、うちは個人活動が基本です。いわゆるトレーニングサイトに縛られません。(っていうか、トレーニングサイトがない。。。)
なので、インストラクターの目標は、サイトの中でパーツを担当する駒のひとつになるのではなく、自分一人で講習開催できるようになること。
集中的に訓練を行うときは、一人で二人の受講生を教えるミニコースを何回も行なって経験を積んでいきます。受講希望者が4人いるなら、あえて午前/午後とかに分けて、経験数を積むのです。そうして会場設定から、インストラクション、書類整理まで一人で行えるようになれば、独立開催許可を出します。
徐々に受け入れ受講者人数を増やしていって、AHAルールに基づけば一人で6名の受講者を担当できるようになります。
これがうちの基本スタイル。言ってみればアメリカのスタイルです。AHAのコアインストラクターコースとか、BLSインストラクターコースのDVDではこんなやり方ですよね。
一人で活動するなら、それでいいんです。
でも、独立インストラクターが、例えば勤務先病院の中でAHAコースをやるようになると、はからずもインストラクター希望者が出てきて、後輩インストラクターができて、さながらトレーニングサイトのようになってきます。
こうなると、独立インストラクターは新しい局面を迎えることになります。
自分一人で好きなようにはインストラクションできなくなるからです。後輩インストラクターを指導しながら受講者を合格に導くという高度なスキルを求められるようになります。
つまり先輩インストラクターにとっては、受講者と後輩インストラクターを同時に導いていかなくてはいけないのです。別の言い方をすると、後輩インストラクターを操って間接的に受講者を指導していく。自分で受講者を教えたほうがよっぽど楽なのに、、、これはけっこうなストレスです。
AHAインストラクターは、学びは動機付け、モチベーションがすべてということを知っています。ですから、後輩インストラクターの顔を潰したりせず、やる気を落とさせないように上手に操りつつ、受講者にとって学びの恩恵が最大限に得られるように援助していく、というわけです。
例えば新人インストラクターが間違ったことを教えたとする。それを先輩として口を挟んで修正するのは簡単ですが、そうすると受講者からの新人インストラクターへの信頼が下がることになります。このような場合はこっそりとインストラクターに言って、そのインストラクターの口からさり気なく訂正を促すべきです。
このようにして、受講者もインストラクターも両立して育てていくのが、独立インストラクターの次のステップ。
まあ、実際、この段階になるとBLSに関しては、ディレクターというよりはファカルティの仕事になるわけですが、自分自身がインストラクターとしてどのように成長して行きたいのか、何をしたいのかというビジョンを明確に取り組むことが大切だと思います。
うちの組織の場合、単独インストラクターとして一人トレーニングサイトを作るのは比較的簡単です。
でもインストラクターがたくさん集うようなトレーニングサイトを作るのは、やはり大変です。
2013年06月12日
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