勤務先病院内で以前からAHA-BLSヘルスケアプロバイダーコースとACLSプロバイダーコースはやっていましたが、そこに「患者急変対応コース for Nurses」(by日本医療教授システム学会)と、簡単な傷病アセスメントを中心としたオリジナルの院外対応ファーストエイド講習が加わるようになって約1年。
それぞれ月1回の開催。先日11月〜1月までの予定を出して、受講者院内公募をはじめたのですが、患者急変対応とファーストエイドはあっという間に埋まって、キャンセル待ちまで出ているのに、BLSとACLSはスカスカで寂しい感じ。1月なんてまだほとんど埋まってません。
AHAコースはBLSともACLSも、心停止対応コース。
それに対して患者急変対応コースとファーストエイドは、非心停止対応コース。
心停止ありきのこれまでの「急変対応教育」の限界に気づいて、非心停止対応の大切さにみんな気づいてくれるようになったのかなといいように解釈もしたいところですが、実際どうなのか気になるところ。
医療者であってもたいていの人にとって、心停止は非日常的なイベント。それに対して、患者急変対応コースで学ぶ「気づき」と気づきの明文化というプロセスは、明日の臨床からすぐに使える日常看護技術。また院外対応ファーストエイドコースも病院外で医療従事者が医療者としてふさわしく行動できることを目標にした「なんでもあり」に対応できるようなシミュレーションで、これもBLSに比べて日常感が強い感じ。
どっちがよりリアルな日常と関連しているという点で、現実味があるとは言えると思います。
この比較の上で、気になるのは受講料の問題。
BLSはテキスト代込で1万2千円、ACLSは受講料のみで2万4千円。
世間の相場からすると相当金額を抑えていますが、それでも高いと感じる人が多いのは事実。
それに対して患者急変対応コースと院外対応ファーストエイドコースは無料。
この受講料というフィルターがなかった時にどんな結果になるかが一番知りたいところです。
2012年10月21日
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