2012年07月21日

AHA-BLSテキスト、ひっそり誤訳修正されてました

前回、このブログでお伝えした BLSヘルスケアプロバイダーマニュアル【G2010】の翻訳間違い問題 ですが、なんのアナウンスもなくひっそりと修正されていることが判明しました。(わかったのは前回記事のすぐ後なのですが、ブログ更新のタイミングが遅れました。スイマセン)

結論からいいますと、いま書店に並んでいる BLSヘルスケアプロバイダー受講者マニュアル では、「補助呼吸」という訳語部分の多くは「人工呼吸」に改められました。

補助呼吸→人工呼吸に修正された

補助呼吸という単語は「呼吸なし、脈あり」の場合に行なう5-6秒に1回(成人)の人工呼吸をさす言葉としてのみ使われています。

実はこの点、今年の2月に私がAHAに申し出て、AHAも非を認めて修正に至ったものですが、私へのAHAからの公式回答は6月。この時点では、本の修正予定は未定と書かれていましたが、調べてみると、実は2012年3月にはすでに修正された改訂版が刷られて流通していた模様。

BLSヘルスケアプロバイダー受講者マニュアルの奥付(翻訳間違い修正前の初版)
↑初版(2011年9月)は、人工呼吸を「補助呼吸」を不適切に訳出している

BLSヘルスケアプロバイダー受講者マニュアルの奥付(誤訳修正済み)
↑第二版?(2012年3月)のものは、G2005を踏襲して人工呼吸という訳語に修正済み


結論から言えば、AHAの広報窓口と出版関係担当がまったく別で、お互いに情報を共有していなかったということなのですが、それにしても困っちゃいますよね。

このテキストの訳語修正のこと、インストラクターの皆さん、ご存知でしたか?

ヘルスケアプロバイダー受講者マニュアルの監訳を担当した日本ACLS協会関係者は当然知っていたと思いますが、本来すべてのAHAインストラクターに事前通知されなければならないことと思いますが、いかがでしょう?

私も受講者の方から教えてもらって、その修正を知った次第で、面目が立たないというかなんと言うか、、、

訳語修正に関しては、いちおう AHA ECC公式日本語ページでPDFで情報公開 されていますが、そこに追加して、現在出版されているものは修正済みである点、またどの版以前が誤記なのか示していただきたいものです。


posted by めっつぇんばーむ at 11:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | AHAガイドライン2010
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック