結論からいいますと、いま書店に並んでいる BLSヘルスケアプロバイダー受講者マニュアル では、「補助呼吸」という訳語部分の多くは「人工呼吸」に改められました。
補助呼吸という単語は「呼吸なし、脈あり」の場合に行なう5-6秒に1回(成人)の人工呼吸をさす言葉としてのみ使われています。
実はこの点、今年の2月に私がAHAに申し出て、AHAも非を認めて修正に至ったものですが、私へのAHAからの公式回答は6月。この時点では、本の修正予定は未定と書かれていましたが、調べてみると、実は2012年3月にはすでに修正された改訂版が刷られて流通していた模様。
↑初版(2011年9月)は、人工呼吸を「補助呼吸」を不適切に訳出している
↑第二版?(2012年3月)のものは、G2005を踏襲して人工呼吸という訳語に修正済み
結論から言えば、AHAの広報窓口と出版関係担当がまったく別で、お互いに情報を共有していなかったということなのですが、それにしても困っちゃいますよね。
このテキストの訳語修正のこと、インストラクターの皆さん、ご存知でしたか?
ヘルスケアプロバイダー受講者マニュアルの監訳を担当した日本ACLS協会関係者は当然知っていたと思いますが、本来すべてのAHAインストラクターに事前通知されなければならないことと思いますが、いかがでしょう?
私も受講者の方から教えてもらって、その修正を知った次第で、面目が立たないというかなんと言うか、、、
訳語修正に関しては、いちおう AHA ECC公式日本語ページでPDFで情報公開 されていますが、そこに追加して、現在出版されているものは修正済みである点、またどの版以前が誤記なのか示していただきたいものです。