気づけば、いつの間にか「救急蘇生法の指針医療従事者用 2010」が出てました。
日本蘇生協議会版蘇生ガイドライン2010に基づいた実際の医療者向け運用法をまとめたのが本書。
国際会議で決まった蘇生の国際コンセンサス(CoSTR 2010)に、各国の事情を加味して、各国が作るのがガイドライン。そのガイドラインに基づいて、実際にどうやったらいいのか、どう教えたらいいのかをまとめたのが、日本では「救急蘇生法の指針」。
これの市民向け版はちょっと前に出版されて、それに準拠して総務省消防庁とか日本赤十字社がガイドライン2010講習プログラムを作っています。
その指針の医療者版がついに刊行、というわけです。
BLS、成人のALS、小児のALS、さらには新生児蘇生や蘇生技術普及の方策まで、一通り国際コンセンサスの見出しは網羅されていて、ICLSやNCPRを教える人には原典といえる資料です。
ガイドラインはあくまでガイドラインで、あーでもないこーでもないという記述が目立ってどっちつかずな部分がある中、この指針ではいちおう、ズバッと方針が示されている、、、はず。
まだ、パラパラ程度にしか読んでいませんが、小児二次救命処置のアセスメント手法などは、AHAのPALSプロバイダーマニュアルが1万5千円と異様に高いことを考えると、日本における資料として秀逸かも。
それにしても日本版ガイドライン準拠なのに、小児二次救命での意識レベルは米国式にAVPUスケールなのは、ふーん、という感じでした。
2012年05月05日
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