2011年12月09日

BLSインストラクターマニュアル【日本語版】の見どころ

できたてホヤホヤの日本語版のBLS-HCP教材、皆さんはもう手に入れたでしょうか?

今日は、BLSヘルスケアプロバイダーインストラクターマニュアル【日本語版】の見どころをいくつかご紹介しようと思います。

hcp-g2010-text-inst.jpg
BLSヘルスケアプロバイダーインストラクターマニュアル
AHAガイドライン2010準拠
  6,825円


まずいちばん注目すべきは32ページの「新しいインストラクターの採用と指導」という部分でしょうね。

簡単にいうと、
「プロバイダーコース終了後にインストラクターの勧誘をしなさい、16歳以上だったら誰でもなれるから」
といった趣旨のことが書かれています。


AHAは、プロバイダーコースを無事終了した後インストラクターになることを希望するすべての受講者に対して、少し時間をとって以下の情報を伝えることをインストラクターに奨励している。

AHAインストラクターコースでは、蘇生コースで他者に効率的に指示を出せるようになるための方法を指導する。AHAでは、ハートセイバーインストラクターおよびBLSインストラクターコースの最低年齢制限を16歳としている。


医療従事者相手に教えるAHAのBLSインストラクターになるのは難しいというイメージが流布していますが、AHAが求めているインストラクターの絶対条件は16歳以上であることと、BLSヘルスケアプロバイダーコースを修了していること、コアインストラクターコースを修了していることの3つだけ。

後はやる気と熱意ということだけが言及されています。

この点は、これまでもBLSファカルティガイド(英文)に書かれていた内容とほとんど変わっていませんが、インストラクターなら誰もが絶対に読むはずのBLSインストラクターマニュアルにあえて記載するようになったのは興味深いところです。

(そういえばファーストエイドステイタスについての言及がないのが気になるところ。要件が変更されたのでしょうか? 不詳です)


あと、リニューアルコースに関する記述も面白いです。4ページです。

2013年4月1日以降にヘルスケアプロバイダー資格を更新する人は、コースを受講しなくても実技試験と筆記試験に合格すればカードを発行してもよい、という内容のことが書かれています。

実際のところ、アメリカではそうなんですよね。スキルと実力があっても、資格更新をしなければ職務停止になる米国の医療従事者にとっては、有効期限内のカードを持っているという事実が大切。

そんなアメリカの実情が、マニュアルにも文章として載るようになりました。


いろいろ突っ込みどころはある新しいAHAのマテリアル日本語版。今日はこの辺で。

posted by めっつぇんばーむ at 00:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | AHAガイドライン2010
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