ガイドライン2010の解説本としては、初、じゃないでしょうか?
しかもそれが歯科領域で書かれたとはかなり意外でした。
歯科の本なのでアナフィラキシーとか、AHAのBLS/ACLSでは扱わない範囲のことも書かれていますが、AHAガイドライン2010−BLSの解説本としてもかなり秀逸。
誰もが素朴に思う"根拠"の部分が、原著論文を引き合いに出して解説されているのがGood!
BLSヘルスケアプロバイダーマニュアルG2010には書かれていないインストラクターとして知っておきたい情報がコンパクトにまとまっています。
実を言えば、CoSTR 2010とか、AHAガイドライン2010の原著を見れば書いてあることばかりなのですが、現時点、日本語での情報が限られるもので、価値は高いと思います。
胸骨圧迫の手の位置を「乳首と乳首の間」と説明するのがダメになった理由とか、過換気がいけない理由とか、根拠をもって説明できるようになります。
それにしても、これほどの本が歯科に特化して出たのがホント不思議。
それとAHAガイドライン2010で書かれているのも、不思議。
これまで日本の雑誌等でガイドライン2010特集が組まれるときは、必ずといっていいほど、日本版ガイドラインがメインで、AHAはおまけ扱いでしたから。当時、日本版ガイドラインはドラフト版しか出てなかったにも関わらず、、、
これに続いて、蘇生ガイドライン2010解説本はどんどん出てくるんでしょうね。
本家本元のAHA公式テキストがいまだに日本語化されていないというのに、、、なんだか皮肉です。