まず、前提条件がふたつ。
1.16歳以上
2.煙草を吸わない
タバコを吸う人はAHAインストラクターになれないという明確な規定はありませんが、AHA国際ルール(PAM)の中で「コース中は受講生も含めて禁煙」と強い表現で規定されています。
ご存じのようにAHAは心臓病・脳卒中の撲滅を目指す団体。BLS/ACLSの普及はその一環なわけですから、AHAの代表ともいえるインストラクターが有意にそれらのリスクとなるタバコを吸うというのは倫理的にマズイでしょう、ということです。
次のステップとして2つ。
1.ハートセイバーAEDコース受講
2.ハートセイバー・ファーストエイドコース受講
2.ハートセイバー・ファーストエイドコース受講
これらは厳密にはAHAコースでなくてもいいようですが、自分がこれから教えようとするコースですから、きちんと受講しておく必要はあるでしょう。
ちなみにこれに関する規定の原文はこんな感じです。
[Course Prerequisites]
Those entering the Heartsaver Instructor Course must have current status in any combination of courses that provide the following skills:
. Adult/child CPR, AED, mask use, and choking
. Infant CPR, mask use, and choking
. First aid
(Faculty Guide for BLS and Heartsaver® Instructor Coursesより)
ここまで終わったらあとはいよいよインストラクター養成課程に突入です。
1.コア・インストラクター Core Instructor コース受講
2.ハートセイバー・インストラクター Heartsaver Instructor コース受講
2.ハートセイバー・インストラクター Heartsaver Instructor コース受講
それぞれ5−8時間の半日コースになります。修了試験等は特にありません。
最後のステップがモニター評価。
これは実際のハートセイバーコースで実地指導にあたってもらい、それを上級インストラクター(ファカルティといいます。日本ではTraining Center Facultyのみ存在)に評価してもらいます。
ハートセイバーインストラクターとして最低限必要な能力があり、今後より成長する可能性があると判断されると、正式にハートセイバー・インストラクターとしてインストラクターカードが発行されます。
これが一応、ハートセイバー・インストラクターになるまでの流れです。まあ、基本的にはBLSインストラクターになる手順と違いはありません。
ただ問題はいろいろありまして、、、、
日本ではハートセイバー・インストラクターコースが開催されていない!
そう、日本ではハートセイバー・インストラクターの養成が事実上、行なわれていないんです。私の知るかぎり、たぶん日本国内で過去に開催されたのは1回だけです。
今現在、日本で開催されるハートセイバーコースは、すべてBLSインストラクター資格で開催されています。(BLSインストラクターはハートセイバーインストラクターの上級資格で下位互換があります)
アメリカではBLSインストラクターなんかより、ハートセイバー・インストラクターの方が圧倒的に人数が多いのですが、日本ではCPR講習受講義務の法制度の違いから、AHAといえば事実上、医療者のための専門コースとなっているため、ヘルスケアプロバイダーコースを教えることができないHSインストラクター資格はまったくと言っていいほど顧みられていません。
ハートセイバー・インストラクターコース自体は、BLSインストラクターコースからヘルスケアプロバイダーコース関連の部分を差し引いただけのものですから、日本に約50-60名いる BLS Training Center Faculty なら誰でも開催できるのですが、そんな事情で実際には開講されていません。
また仮にハートセイバー・インストラクターコースを受講できたとしても、その次はどうやって指導経験を積むのかという問題もあります。ご存じのように日本ではハートセイバー・プロバイダーコースもあまり開催されていません。(BLSインストラクターの中にもハートセイバーコースで指導したことがある人って、それほど多くないのではないでしょうか?)
ただ、時代は変わりつつあると私は思っています。
昨今のAED普及に伴って、日本でもCPRスキルを持っていて当然、いやCPRくらいできなくちゃマズイでしょ、という職種が増えてきそうな気風があります。特にAEDに関しては市民であっても一定頻度者は受講義務が規定されているわけですし、今後、市民に対して公式なライセンスコースを提供する必要性は高まっていくはずです。
今後、日本でもBLSインストラクターより敷居の低い、ハートセイバー・インストラクターの需要が高まっていくんじゃないかな。
あれこれ書きましたが、詰まるところ一番の問題は、資格を取っても十分独り立ちできるという位までに経験を積む機会がないという点です。逆説的に言えば、だからハートセイバー・インストラクターを作れないとも言えるわけで、この点さえクリアできれば、どんどんハートセイバー・インストラクターを養成してもいいんじゃないかと私は考えています。
具体的に言えば、すでに活動拠点(会場)があり、受講生集めも自分で行える立場の人、例えばスポーツジムの管理者だったり、大きな警備会社の教育担当、保育や介護専門学校の教員、他団体のCPRインストラクター、などであれば、積極的にハートセイバーインストラクターになってもらってもいいと思っています。
つまり、メディック・ファーストエイドやエマージェンシー・ファーストレスポンスなどと同じ営業戦略ですね。
AHAコースと銘打つからには、資格を取ったらすぐに放任というわけにはいかないので、自分ひとりでコースを完全に仕切れるようになるまで、上級インストラクターが出張して指導をしなくてはいけませんが、トレーニングセンターから独り立ちOKをもらえば、あとは自前でどんどんコースをまわしていってもらえばいいわけで、、、
AHAの場合、いまはなんとなくインストラクターは"サイト"に集まってきて、そこでのコースを手伝いみんなでワイワイとコース運営をするという図式が一般的ですが、ハートセイバー・インストラクターの場合は、根本的に別の発想で、最初から「自分ひとりでコースを開催する」という独立を前提として話を進めた方が実際的です。
そんな形で市民がどんどんAHAインストラクターになって、医療者にしか知られていないAHAコースが市民の間にも広まっていったほうがいいのではないでしょうか?
まあ、本当はファミリー&フレンズコースが正式に日本語化されるのが一番なんですけどね。
【参考記事】
AHAインストラクターになるには?
AHAハートセイバーAEDが日本で流行らない理由
Want to become an AHA Instructor?







消防や赤十字ほどの実技はありませんでしたが、色々な対処方法を
知ることができ良かったと思います。
しかし、一般人としてはよほどのことがないとHSコースの受講は
ないと思います。
やはり金額が高いですよね。
フツーの人たちが1万円とかを支払ってCPRやFAの講習を受けるのか?と
考えますとまずない!というのが普通だと思います。
そこも一般人に広まらない理由でしょうね。残念ですが。
消防の上級・普及員と赤十字の幼児安全法を受講しておりますが、
そのくらいで十分なような気もしております。
従って、広めるためには格安での提供がカギとなりそうですね。
私はフツーの一般人ではないので、あれば受けますけども。。。
ハートセイバーコース、まあ、そもそも単なる「一般市民向け」じゃないので仕方がない部分はありますよね。
でもほぼ同じ位置づけのメディックファーストエイドコースなんかは1万5-6千円でやっているところが多いですが、それなりに受けに来る人はいるという事実もあります。
私自身も医療資格を取る前に受講しましたが、日赤・消防の次のステップアップとして受講して、それなりの感銘を受けた記憶があります。
ですから、AHAコースもその位置づけを明示して、「より勉強したい人に、、」というスタンスを前面に打ち出すことで多少は変わってくるのかも、と思います。
ちなみにハートセイバーAEDコースは、いま日本の標準価格(?)は、乳児パートを抜きで9,000円程度。
でも場所によっては、HS-AEDは採算度外視のボランティアコース的に位置づけて、6,000円とか3,000円でやっているところもあります。
HCPを数回開催すると、1回のHS-AEDが開講できるみたいな、そんなトータル収支で考えれば安く開催することもできそうですね。
BLS-I自体がもう少し増えてくれないと
HS関連を安くするのは無理かなあ
実際に普及させたいならオオサカルサのコースを
HSに準じたコースとして, BLS-Iの
いつもの4回8回のうち1/2を越えない分を
オオサカルサコースでも良いとすると良いのでは
新規にBLSインストになって、他人のコースにヘルプとして参加して経験を積むのも大事かもしれません。でも、インストになったからには自分で受講生を集めて自分で主催する。その際に、ファカルティに連絡を取って置いて直接監督してもらう。そういった活動が必要なのではないでしょうか?
そのような形での活動が根付けば、HS−AEDコース開催が少ないから。。。じゃなくって、HSインストになったら自分で受講生を集めて自分で主催する。一般的にコース開催が少ないといわれていても、自分ですれば、ちゃんと経験を積めます。
私がいわんとするのはまさにそこです。
BLSインストラクターに関してもおなじことが言えるのですが、もうすでにある種の"図式"が出来上がってしまっていて、インストラクターになろうとする人も、自分で資器材を買って独立コースを運営しようというモチベーションを持った人はほとんどいません。(というのは、ほとんどが本業を持つ医師や看護師で、そこまで本腰をいれて活動できる人も限られるんでしょう)
その点、ハートセイバーはまだ新地で、ビジネスとしての可能性があって、参入したがる業種もいろいろありそう。ということで、ハートセイバーコースから始まる新展開、かなと思ってます。
大変そうですね。(後ろ向きですみましぇ〜ん)
そこまでやりたい人もいるでしょうが、大体はちょっとやってみたい
程度に考えている方が多いのでしょうね。
私もいずれはなってみたいですが正直、ちょっとできれば良いかなぁ
くらいにしか考えておりません。(今は)
もっともビジネスとしてやるというのであれば自分でTSどころか
ITCを立ち上げて。。。ウソです。(^^;
しかし、アメリカはそういうことで3500ものTCがあるということですよね。
最初からいずれは単独で開催せぃ!ありきだとインストラクターの成り手も
どん引きしてしまうでしょうから、うまくその人の適性を見て単独開催を
仕向ける努力も必要でしょうね。(していらっしゃったらスミマセン)
HSコースの開催は確かに少ないですから一般人インストラクターにとっても
チャンスと言えばチャンスなのですよね。
とくにFAコースは基本的にインストラクターは余計なことを言わなくても
良いそうですし。(^^
まずは自ら色々とできるように勉強します!
うちが掘り起こしてしまった話題で新たな話題をご用意いただいてしまって恐縮です。
サブさん
ITCってどうやって立ち上げるんですか?そんなことも知らない人間にはムリか…。
ハートセイバーとファミリー&フレンズに特化したITCでもゲフンゲフン
え〜、正直わかりません!(^^;;;
ただし、PAMを見るとアメリカ国内でのTC立ち上げ方法について記載があり、
その下にITCは電話してね♪と書かれておりますのでまずは電話するしか
ないでしょうね。でも、これが一番の難関だったりするかも知れませんね。
でも新ITC設立よりも今ある中で解放的な団体にお願いしてぶら下がるのも
良いかも知れません。(って結局他力本願かもしれませんが。)
ほかの方からのフォローをお待ちください。
お力になれず申し訳ありません。(ToT)
サブさんのおっしゃるように、「自分ひとりでコース開催できるようになる!」というマインドでAHAインストラクターになる人はあまりいないと思います。というのは、AHAインストラクターは自分ひとりでコースを開くことができないものだという間違った情報操作が行なわれてきたからです。本来、BLSインストラクターに関しては、今のMFAみたいの独立採算の個人営業ベースで行なわれるものというのがアメリカ心臓協会の基本設計です。
取った資格をどう活用するかはその人個人の考え方ですが、少なくともトレーニングサイトのパーツの一つとして収まるのは本来のAHAインストラクターの姿じゃないという点はわかってほしいなと思います。
それにしてもサブさん、PAMを読み込んでらっしゃるんですね!
すばらしいです。
ITCの立ち上げですが、去年新しくふたつの団体がAHAとITC契約を結びました。ひとつは中規模の総合病院。その気になれば個人でITC設立もできるのかしれませんが、ITCにはファカルティが必要ですから、ファカルティ格が取れるくらいのインストラクター経験は必要でしょうね。あとはAHAダラス本部に出向くか、ナショナル・ファカルティを招聘してファカルティ・オリエンテーションを開いてもらえばいいのかな。私もよくわかりません。いずれにしても英語での交渉ができないとダメと思います。反対にいえばインストラクター経験と実績があって、英語ができればITC設立も夢じゃない!?
◯さん、はじめまして。暫定××といいますと、暫定トレーニングサイト長?? よくそんな言葉を巷では目にしますね。
AHAファーストエイドコースは金額の設定が問題とおっしゃいますが、ちょっとまえにAHAコースの料金設定のカラクリ(?)について書きました。ファーストエイドコースはマネキンやAEDトレーナーといった導入コストがかかる器材がいりませんので、かなり安く設定できるんじゃないでしょうか?
社員がインストラクター資格をとって、自社スタッフに自前で開催するのであれば一番料金がかさむ会場代が浮きますから、事実上カード発行手数料と保険代の数千円で済みます。
これは病院の中でヘルスケアプロバイダーコースを自主開催するBLSインストラクターにも言えますが、世の中1万8千円がなんとなくの標準価格になってますが、社員・病院職員が行なう院内研修、社内研修に位置づければかなり安く開催できますよ。
公募コースとプライベートコースでは会計方法がぜんぜん違ってきますので、このあたり独立開催を目指すインストラクターはきちんと考えた方がいい部分かも知れませんね。
市民向けにFA普及という点では、関西の某大手業界団体がAHAファミリーアンドフレンズ・ファーストエイドforチルドレンの日本語化にかなり意欲的で近日中に翻訳プロジェクトが動き出す予定です。これが実現すれば市民へのファーストエイド普及の大きな契機となるはず。
こんな人に助けてもらいたい。(^^
http://www.smnitm.jp/BLS/BLS.htm
将来この2人はアクルスインストラクターですかね。
ピ−エーエルエスインストラクターっていうのもありそうですが。
いずれにしましてもAHAの活動拠点が増えるのはうれしいことです。今後のご活躍、期待しています。
サブさん、トップページのベビーの写真、いいですね〜
やられた! って感じです。真似っこしたい!
空く留守インストラクターは、もうけっこうメジャーな感じなので、今後狙い目はPears Instructorじゃないでしょうか? そういえば構想段階ではPears Instructorってありましたけど、結局ヤメにしたのかなぁ。。。
あなたはエライ!スバラシイ!!
ぜひ、あの先生方に弟子入りしたいです。(^^
先日、挿管をするベビーとCPRの連携があったんですがドコニファイルをしまったのやら (笑)
今後ともよろしくです
やっぱり、テープとか陰の努力がないと出来ない作品だったんですね。
以前にベビーアンが自立すると言うネタをご紹介したことがありましたが、あれはタネも仕掛けもなく、ちゃんと立ちました。
ベビーアンが挿管している図、なんていうのもあるんですか??