2016年04月24日

AHAインストラクターはプロの職業資格…って、認識してますか?

AHAのインストラクターになりたい、という相談を受けることがよくありますが、まずお伝えするのは次の点です。

「AHAインストラクターは、ボランティアをするための資格じゃありません」

AHAインストラクターは、職業資格です。

対価をとって、技術習得を伝え、プロバイダー資格を発行するというビジネス資格です。


ハートセイバー、BLS、ACLS、PALS、PEARSの受講対象は職業人。

職業人が職務に必要な資格をとるために受けに来るのが、American Heart Associationのプログラムなわけで、その資格を発行するのが、ボランティアなわけはありません。

同じインストラクター資格であっても、赤十字や消防の指導員資格や、PUSHプロジェクトのインストラクターとは意味合いがまったく違います。


このことをきちんと認識していますか?

という点をまず確認させてもらっています。


市民啓蒙活動をしたいというのなら、AHAインストラクターより、別の方向を目指したほうがいいです。


勤務先の病院内でAHA講習を開催したいと思っているなら、勤務先病院で「商売」を展開するということが職務上許されますか? という点を吟味する必要があります。


そもそもAHAインストラクターは職業資格ですから、公立病院職員や消防職員がAHAインストラクターになること自体が問題視される場合もあります。


この点、AHAと同じ救命講習をビジネス展開している団体、Medic First Aidでは、インストラクター向けのアドバイスとして、公立学校の教員のような公務員は、副業禁止規定を確認するようにと注意喚起しています。



日本のAHAインストラクターのほとんどは、医療従事者で、本業の傍らで兼業としてやっている人が多いかと思いますが、米国本来の資格の意味からすると、日本でAHAインストラクター資格を正しく活用できている人はほとんどいないものと思われます。

インストラクター資格を取るために、それなり費用も時間もかかります。

今がちょうどその時期ですが、ガイドライン改訂に伴ってインストラクターマニュアルやDVDを買いなおさなくてはいけませんし、英語版と日本語版、どっちも買うことになりますので、資格維持費もそれなりにかかります。

そういう実経費をペイして、さらにプロとしての対価を得ているか、ということは考えたほうがいいと思います。




posted by めっつぇんばーむ at 10:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 独立インストラクターになる!
2016年04月05日

G2015のBLSプロバイダーコース、すっごく変わりました。

書かなくちゃいけない話題がいっぱいあったのですが、忙しくて放置。

すっかり出遅れた感じですが、G2015のBLSプロバイダーコースについて書き留めておきます。

私たちは去年の12月から、G2015 Interim(暫定)コースに移行していますが、2月16日にはG2015正式版のBLSプロバイダーコース教材【英語版】がリリースされました。

これを持って米国では、G2010準拠コースの開催は禁止となっています。

日本の現状を見ると、この4月からG2015暫定版に順次移行を始めた、というところが多いようですね。

おそらく米国では、あれから2ヶ月近く経ちますので、G2015暫定版もそろそろ駆逐されてきたのではないでしょうか。

今回、AHAはかなり本腰をいれて、日本展開を考えているようで、3月初めのAHA公式インストラクターアップデートカンファレンスでは、AHAの重鎮が揃って来日してましたし、前回の改訂の時は日本語化されなかった暫定コース教材も早々に公式日本語版がでました。

Life is Whyの動画に至っては、日本語吹き替え版まで公開されています。

この調子でいくと、今年の1月に出された日本語版教材リリースの見通しもホントに予定通りいくのかもしれません。

AHA-G2015日本語教材発売時期


BLSプロバイダーコース【日本語版】の発売が2016年6月〜7月、ACLSプロバイダーコース【日本語版】が8月〜9月。

本当に6月に日本語版BLSが出たとしても、すぐに日本中が切り替わるのかというと、相当アヤしいと思います。いまだにG2015暫定版にすら移行せずに、平気でG2010版をそのままやっているところもありますから。

特にG2015正式版のBLSプロバイダーコースは、すごく難易度が上がりました。

難易度というのは、受講者にとってもそうかもしれませんし、なによりインストラクターに求められるものが完全に変わりましたので、開催する方の問題が大きいかと思います。

AHAガイドライン2015準拠BLSプロバイダーコース教材(DVDとインストラクターマニュアル)


今回のG2015正式版BLSプロバイダーコースで大きく変わったところといえば、、、

・リアルの追求
・受講者の背景に合わせて実技試験で求められるやり方が変わる
・ディスカッションのファシリテーションが求められる(インストラクターに)
・デブリーフィング能力が求められる(インストラクターに)
・筆記試験はテキスト持ち込み可(つまり、知識を問う問題ではなくなった)

など。

今までみたいな、決められたことをロボットみたいにやればOKよ、という世界ではなくなったということです。

インストラクターの指導技術としても、これまではビデオ操作とフィードバックと実技試験評価ができればOKでしたが、今度は受講者に「答え」ではなく、「考える力」を身につけてもらう能力が求めらるわけです。

そのためテキストでもDVDでも、科学的な根拠に関する説明が増えたような印象があります。


G2015に対応したインストラクターコースはまだ発表されていませんが、相当ハードルが上がったと思います。これまでACLSやPALSインストラクターに求められていたのと同じことがBLSレベルで入ってきているわけですから。


そんなわけで、日本語版教材が出たと同時に移行するためには、いまから英語版のテキストやインストラクターマニュアルを読み込んで、DVDをしっかり勉強しておく必要があるでしょう。


コース自体は、すごく魅力的になりましたよ。

いままでみたいな茶番じゃなく、現実を見据えた初めての教材といっていいと思います。

だからこそ、開催できる状況が整ったら、さくっと皆さんに提供したいと思っています。

そのためには、今から準備を、と思っています。






posted by めっつぇんばーむ at 00:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 最新の心肺蘇生ガイドライン2015速報
2016年04月01日

Life is why 【AHA公式日本語吹替版】

ガイドライン2015に向けて、打ち立てられた新たなAHAのスローガン、Life is why.

そのイメージ動画が、早くも日本語吹き替え版として登場しました。



ガイドライン2015公式講習のDVDには、すべてこのショートムービーが含まれます。

コースを始める前に、なぜ? という問いかけからスタートするG2015のAHA講習。

頭で理解して、技術を身につけても、それを使うという行動につなげるのは「態度技能」の問題。

できる、のと、やる、のは違うのです。

G2010で浮上した、implementation(実行性)というキーワードの発展形。

それがLife is Whyなんだろうなと、思っています。


運動スキルとして身につけた技術を、どうやって使ってもらうか―。


次なるフェーズに入ったってことですね。



※余談ですが、冒頭のサーファーの初老の男性、再登場する場面では胸の正中創の跡が見えます。オリジナル英語版でいうところのsurvivairなんでしょうね。





posted by めっつぇんばーむ at 00:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 最新の心肺蘇生ガイドライン2015速報