2015年11月25日

PEARSの概念をAHA以上によく表現しているERCガイドラインの院内救命アルゴリズム

病院内心停止と、病院外心停止を概念的に切り分けたのが蘇生ガイドライン2015の最大のポイントかなと思うのですが、AHAガイドラインのアルゴリズムとしては、いまいちその違いが感じられないのが残念。

その点、ヨーロッパ版のERC蘇生ガイドライン2015の病院内心停止アルゴリズムはより具体的です。

ヨーロッパ蘇生協議会ERCガイドライン2015の院内心停止アルゴリズム


入り口が心停止を匂わす卒倒に限らず、Sick Patient、つまり具合の悪そうな患者を見たというところからスタートしています。

生命徴候がなければ30:2のCPRですが、生命徴候がある場合は、ABCDEアプローチで体系的なアセスメントをして、病態認識と処置をしろと。

その処置というのは酸素投与と静脈路確保のこと。

そうやって最低限の安定化で心停止を食い止めつつ、蘇生チームに引き継げという内容。

完全にPEARSですね。

心停止予防のモニタリングをBLSプロバイダー(英語版表記ではPrimary Provider)の業務範囲と具体案もなく提示しているAHAガイドラインより、よっぽど明確です。



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2015年11月18日

AHAガイドライン2015暫定コースの指針がでましたね

今回の蘇生ガイドライン改訂、前回ほどの気合が感じられず、G2015正式教材が出るまではノラリクラリとG2010のままでいいのかなと思っていたらどっこい、またしても暫定コース(Interim Course)をぶち込んできたんですね。

AHA2015ガイドライン暫定スキルチェックシート


AHA Instructor Networkにログインすると、2015 Interim Toolということで、ガイドライン2015にモディファイドされたBLSのスキルチェックリストがダウンロードできます。

これでG2015コースが堂々と開催できる!

と浮足立った方、いませんか?(笑)

これが出たからといって、明日からG2015暫定コースを開催できるわけじゃありません。

詳しくはAHA Instructor Network内にアップされているコンテンツをじっくり読んでほしいのですが、公式なAHAサイエンスアップデートを受けていることが前提条件になっています。

で、そのアップデートは2月15日までにインストラクター全員が受けろって書いてあるんですよね。

でも、日本でAHA公式サイエンスアップデート・ミーティングが開かれるのは3月6日(東京)だし、、、、


たぶん、2月15日までという期限は、米国内のインストラクターだけなんでしょうね。

で、そもそも全員が全員、正式なアップデートに参加できるわけもないし、オンラインでのアップデートとかそのうち出ると思うんですが、12月頃なのかな。

いずれにしても、これらは英語の世界の話で、日本語教材が出るのもっと遅いですから、まだしばらくは純粋なG2010コースでいいんだと思います。

写真のスキルチェックシートはBLSヘルスケアプロバイダーコースとPEARSプロバイダーコースのものですが、他にもPALSとかACLSのも出てますし、レッスンマップの改変点やプロバイダーマニュアルの正誤表などもアップロードされています。(あと、TCCにしか公開されていませんが、筆記試験も変更されたようです。)


BLS-HCP 2015 Interimスキルチェックで変わったところは、

1.反応確認の後、すぐに叫んで通報+AED手配
2.呼吸と脈を同時確認(5秒以上10秒以内)
3.30回の胸骨圧迫が15秒〜18秒
4.15回の胸骨圧迫が7〜9秒

くらいです。

(成人の)胸骨圧迫の深さは、「少なくとも5センチ」のままで、6センチという上限は盛り込まれませんでした。さすがにスキルチェックするインストラクターの方で判断できないと思ったんでしょうね(笑)


さて、今回のガイドライン2015暫定コースについて、皆さん、所属のITCからはどんな通達が来ていますか?

はっきりとした日本向け情報はないもんだから、どこも判断しかねて静観してるところなんでしょうかね?

なにか有力な情報があったら、ひっそりと教えてほしいです。




posted by めっつぇんばーむ at 23:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 最新の心肺蘇生ガイドライン2015速報