いま、mixi上で議論が白熱しています。(というより炎上気味?)
テーマは、「看護師がバイスタンダーCPRを積極的にするかしないか」
mixiアカウントを持っている方はこっそりと覗いてみてください。(なんだかそのうちトピックごとゴソッと消されてしまいそうな雰囲気もありますのでお早めに、、、)
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=48968924&comm_id=1057808&page=all
現時点でのコメントから、「事故などに遭遇したら自分だったら積極的手を出す」というナースと、「積極的には手は出さない」「できないと思う」という意見をおおざっぱにカウントしてみると半々くらい。
ナースと言っても救急とかの専門の人じゃないと、現時的に「なにもできない」からしないという意見もあれば、仕事以外では余計なことはしたくないからという意見も結構あって、このあたりが市民の方からすると「けしからん」ということで、喧々諤々としています。
下手するとこのブログ記事も論争の種になる可能性があるので最初に私のスタンスを書いておきますと、私はナースとして恥ずかしくない程度には積極的に手を出す心づもりでいます。でもプロですから、口対口人工呼吸は原則的にしません。バリアデバイスがなければ、出血の手当などもしません。だからこそ、手袋はいつも持ち歩いていますし、常時って訳じゃないけど、ポケットマスクもバックには入っています。そして訓練は欠かしていない自信があります。
バイスタンダーとして救助に当たることは、国家から特別な免許を与えられた者の公僕的な責務とも考えています。(保助看法に限らず各医療資格法の第一条には必ず書かれている内容です)
でも手を出すか出さないかを決めるのはそのときの自分で、あえて何もせずスルーすることもきっとあるでしょう。
さて、話は戻りますが、市民の方は医師や看護師はプライベートでも事故や急変に遭遇したら、みんながみんな駆けつけて対応するという先入観があります。最近特に医療系のドラマが続いていますが、そんな影響もあるんでしょうね。
これに対して、医療者側としては単純に反発があるわけです。
おもしろい例えがありました。
「車の整備士がそこら中の故障車修理してまわるのか?」
確かに。
職業とプライベートは関係ないというわかりやすい例ですね。
でもどうなんでしょうね。
私は、医療者に期待する市民の気持ちも「あたりまえ」と思うし、でも実際「できない」と感じる医療者の実情もわかります。
だからこそ、自分は市民の期待に応えられないことを恥じて、自分で勉強をしていますが、そもそも看護師教育は病棟勤務をこなすためのことしか扱っていないから、それ以前のファーストエイドって一切教わらないんですよね。っていうか、そういう病院外で看護師としての責務を果たす方法という視点が最初からまったくないんです。
そういう教育を受けているから、ファーストエイドについても、仕事の範疇という理解になっちゃうのかも。
仕事とかぶるイメージはあるけど、基本的には別物。
BLSやファーストエイドは市民がやっても医療者がやっても基本やることは一緒。つまり「市民ができること」のレベルでいいわけです。そこを職業モードで考えてしまうから難しくなってしまい「できない!」ということにもなっちゃんじゃないかな。
市民でもできることなのにナースの自分ができないなんて!
そういう羞恥心はあった方がいいと思う。
特に、いわゆるファーストエイド(応急処置)の講習をナースが受けることはほとんどありません。教育カリキュラムには入っていないし、病院の実務とも関係ないから。だからあえて意識をしなければ、もしかしたらナースは上級救命講習修了者や日赤の救急法救急員よりバイスタンダーとしての知識は甘いかも。(ちょっと言い過ぎ?)
反対に市民はナースが病院実務しか習得していないという点を知らなすぎるのも問題といえば問題。
ナースに対して、市民救助者と同程度のものを求めるのはいいとしても、ナースなんだからといって特別なことを期待するのは間違いと言いたい。
いざというときに、積極的には関わらないという冷静なナースが以外と多いのは、それは当然とも思います。
現実問題、市民の方が無我夢中で応急手当をして、仮に不適切な処置があったとしてもその責任は問われません。
でもナースはどうかというと、ただ看護師免許をもっているというだけで、注意義務が市民より遥かに高く設定されてしまいます。
本人はそのつもりがなかったとしても、司法判断が入った場合、看護師免許所持者ゆえに有罪ということも否定はできません。
職務に就いているときではないから市民と同じ扱いになるという意見もありますが、判例がないだけに何とも言えませんし、訴える側としては少なくとも「免許をもったナースなのに」という思いは絶対にありますから、勝つ負けるは別にして訴訟自体を起こされるリスクは市民救助者よりは高いはずです。
仮に無罪だったとしても「訴えられる」だけで、精神的にも時間的にも社会的にも損失です。(痴漢のえん罪事件みたいに)
だったら最初から関わらない方がいいというのはある意味堅実です。
でもなんだか寂しいですよね。でもそれはそう判断する看護師自身を責める問題ではなく、有資格者である看護師が堂々とそのスキルをバイスタンダーとして発揮できるような法律的な後ろ盾がないからなんです。
実は、一般市民なら無条件で合法的に使えるAEDですが、看護師の場合は免許があるゆえに、医師の指示無しに使うと医師法違反を問われるリスクがあったりします。
AEDひとつ使うにしても、ナースの場合は「使っていい」という明確な根拠がないという法律の不備。
そんなひずみが出ているのでしょう。
ちなみにいつだったかの日経メディカルで、飛行機でのドクターコールに対応するかどうかという特集記事がありましたが、やはり医師も積極的には手を挙げないという人が多かったです。
これもナースの場合と同じ。
せっかくの社会資源である医療従事者は、医療現場でしか安心して活動できないというのが日本の現実だったりします。
そんな事情も、ぜひ市民の方たちは知っていてほしいなぁ。
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AMR-JAPAN(関東) AHAコース開催のお知らせ ・BLS for HCP・・・3月28日(日)、4月10日(土)、5月15日(土)、6月5日(土) ・Heartsaver First Aid・・・4月4日(日) ・Heartsaver AED・・・4月4日(日) ・ACLS Provider・・・4月11日(土) ・PALS Provider・・・5月16日(土)〜5月17日(日) ・PEARS Provider・・・・・・・4月10日(土) ※米国ハワイ州AMR-TC直轄コース(AHA Hawaii Regionカード発行) 受講申し込みはこちらから |
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2010年02月02日
2010年02月01日
AHAハートセイバー血液感染性病原体コース
この週末は、院内開催のACLSプロバイダー1日コースと ハートセイバー血液感染性病原体コース のテストコースと充実した土日でした。
ACLS one dayコースには遠くから、ベテランインストラクターの方が見学の方が来られて、お手伝い&いろいろお話を聞けて新鮮でした。
血液感染性病原体コースは、今後の展開に向けてのお試しコース。
DVD自体は30分程度ですが、日本語での解説をしたり、ちょっとした実技やディスカッションを加えて2時間少々。
受講者は医療従事者2名、他は市民インストラクターの方だったので、いちおうファーストエイド・プロバイダーとしての血液感染の注意点というのを主軸に考えてみました。
でもなぜか盛り上がった話題は歯医者さんでの衛生管理に、、、、
(以前、福井で開催された際にも不思議と歯科クリニックの話題になりました。私が振ったわけではないのですが)
受講の意義を感じてもらうためには、受講者の背景とニーズを把握して具体例を引き出していくというディスカッションの誘導が大事かなと思いました。
このコース、いくらなら受講しますか? という点を最後にアンケートに書いてもらったのですが、テキスト輸入代の実費に加えて会場費が入ったら結構厳しいかなという結果に。
公募ではなく、企業とかからの依頼講習向けってことになりそうな予感。
まあ、実際、そういう想定で作られているんでしょうね。
Heartsaver Bloodborne Pathogens コースの Roster2枚目(受講者名簿)は、普段は住所を記入する欄が、Job title / Department となっています。
活用法次第ではおもしろいコースです。
少なくともファーストエイドのインストラクターは知っておいた方がいい内容ですね。
ACLS one dayコースには遠くから、ベテランインストラクターの方が見学の方が来られて、お手伝い&いろいろお話を聞けて新鮮でした。
血液感染性病原体コースは、今後の展開に向けてのお試しコース。
DVD自体は30分程度ですが、日本語での解説をしたり、ちょっとした実技やディスカッションを加えて2時間少々。
受講者は医療従事者2名、他は市民インストラクターの方だったので、いちおうファーストエイド・プロバイダーとしての血液感染の注意点というのを主軸に考えてみました。
でもなぜか盛り上がった話題は歯医者さんでの衛生管理に、、、、
(以前、福井で開催された際にも不思議と歯科クリニックの話題になりました。私が振ったわけではないのですが)
受講の意義を感じてもらうためには、受講者の背景とニーズを把握して具体例を引き出していくというディスカッションの誘導が大事かなと思いました。
このコース、いくらなら受講しますか? という点を最後にアンケートに書いてもらったのですが、テキスト輸入代の実費に加えて会場費が入ったら結構厳しいかなという結果に。
公募ではなく、企業とかからの依頼講習向けってことになりそうな予感。
まあ、実際、そういう想定で作られているんでしょうね。
Heartsaver Bloodborne Pathogens コースの Roster2枚目(受講者名簿)は、普段は住所を記入する欄が、Job title / Department となっています。
活用法次第ではおもしろいコースです。
少なくともファーストエイドのインストラクターは知っておいた方がいい内容ですね。
2010年01月29日
日常のファーストエイドキット
前回は感染防護手袋の話を書かせてもらいましたが、ブログ上のコメント以外にもメールでもいろいろメッセージをいただき、皆さんの関心の高さが伺えました。
写真に一緒に写っていたキーホルダーナイフについても、ご質問がありましたので、こちらでお答えさせていただきます。

スイスアーミーナイフで有名な、ビクトリノックス社のシグネチャーライト
というツールナイフです。

以前は、ビクトリノックス・クラシックというミニナイフと、小さなLEDライトをフェイスシールドと一緒にキーホルダーにつけていたのですが、いまはこのシグネチャーライトだけです。
このナイフのすごいところは、ナイフやはさみ以外にLEDライトとボールペン機能が付いているところ。
便利です。
電池を内蔵しているため若干厚みはありますが、日頃ちょっとしたときに「ほしい」と思う機能がまとまっていて、ファーストエイドキットに入れておくのではもったいないので、より身近な鍵といっしょにいつも持ち歩いています。
LEDライトも性能が良くなってきて、まあ、そこそこの明るさ。

シグネチャーライトのLEDライトとボールペン機能を使うと真っ暗闇でもメモが取れて、仕事でもちょこちょこと役だったりしています。
最近は、ファーストエイドキットというしっかりした形でのものを携行することは少なくなりましたが、いつもバックやポケットに入れているのは、
・ニトリル製手袋
・フェイスマスク
・バンドエイド
・ウェットティッシュ
・シグネチャーライト
・エマージェンシー・ブランケット
・メモを兼ねた名刺
といった感じ。
ファーストエイドキットも凝り出すと、いろいろありますが、町中で生活している上で必要なものって以外と少ないんだなというが最近の実感です。
やっぱり何よりは重要なのは手袋ですね。
日頃仕事で血だらけのものを扱っていれば、血で汚れた手のままでいると、どんなに不便か、そして周りにどんな風に汚染が広がっていくか、身に染みてわかりますので。
あと以外と重要かなと思っているのは、「メモを兼ねた名刺」。
これは以前に酔っぱらって転んだ人の手当をしたときの経験から、あえてファーストエイドキットの一部と考えるようになりました。頭を打っていたので意識レベルが下がるかもと思って早めに名前や連絡先を聞いておいたのですが、そのときにメモを取ったのがたまたま持っていた名刺の裏。(ライターとしての名刺です。ナースは普通名刺って普通ありませんもんね)
それをそのまま救急隊員に渡して引き継ぎました。
そのときは全然意図していなかったのですが、後日、倒れた方の家族から電話があり、大事はなく元気になりましたと報告の電話をいただいて、うれしかったです。
まあ、そんな効果も若干期待して。
この前ちょっとしたプレゼンをさせてもらいましたが、ファーストエイド教育の中でも「記録」って実は結構重要なんじゃないかと思います。特に業務の一環として対応することのあるファーストエイド・プロバイダーにとっては。
救急隊員の記録もそうですが、大事な見るべき点、聴取するべき点がチェックシート式になっていたりして、観察のポイントを逃さないようになっています。
そうした書式を作って、記録をつける訓練をすることは、そのまま傷病者観察・アセスメントのトレーニングにもなっていきます。
ということで、市民救助者のための救急対応記録のひな形作成とそれを使ったシミュレーショントレーニング。
これが今後私が展望している新しいファーストエイド・トレーニングの基本スタイルだったりします。
写真に一緒に写っていたキーホルダーナイフについても、ご質問がありましたので、こちらでお答えさせていただきます。
スイスアーミーナイフで有名な、ビクトリノックス社のシグネチャーライト

以前は、ビクトリノックス・クラシックというミニナイフと、小さなLEDライトをフェイスシールドと一緒にキーホルダーにつけていたのですが、いまはこのシグネチャーライトだけです。
このナイフのすごいところは、ナイフやはさみ以外にLEDライトとボールペン機能が付いているところ。
便利です。
電池を内蔵しているため若干厚みはありますが、日頃ちょっとしたときに「ほしい」と思う機能がまとまっていて、ファーストエイドキットに入れておくのではもったいないので、より身近な鍵といっしょにいつも持ち歩いています。
LEDライトも性能が良くなってきて、まあ、そこそこの明るさ。

シグネチャーライトのLEDライトとボールペン機能を使うと真っ暗闇でもメモが取れて、仕事でもちょこちょこと役だったりしています。
最近は、ファーストエイドキットというしっかりした形でのものを携行することは少なくなりましたが、いつもバックやポケットに入れているのは、
・ニトリル製手袋
・フェイスマスク
・バンドエイド
・ウェットティッシュ
・シグネチャーライト
・エマージェンシー・ブランケット
・メモを兼ねた名刺
といった感じ。
ファーストエイドキットも凝り出すと、いろいろありますが、町中で生活している上で必要なものって以外と少ないんだなというが最近の実感です。
やっぱり何よりは重要なのは手袋ですね。
日頃仕事で血だらけのものを扱っていれば、血で汚れた手のままでいると、どんなに不便か、そして周りにどんな風に汚染が広がっていくか、身に染みてわかりますので。
あと以外と重要かなと思っているのは、「メモを兼ねた名刺」。
これは以前に酔っぱらって転んだ人の手当をしたときの経験から、あえてファーストエイドキットの一部と考えるようになりました。頭を打っていたので意識レベルが下がるかもと思って早めに名前や連絡先を聞いておいたのですが、そのときにメモを取ったのがたまたま持っていた名刺の裏。(ライターとしての名刺です。ナースは普通名刺って普通ありませんもんね)
それをそのまま救急隊員に渡して引き継ぎました。
そのときは全然意図していなかったのですが、後日、倒れた方の家族から電話があり、大事はなく元気になりましたと報告の電話をいただいて、うれしかったです。
まあ、そんな効果も若干期待して。
この前ちょっとしたプレゼンをさせてもらいましたが、ファーストエイド教育の中でも「記録」って実は結構重要なんじゃないかと思います。特に業務の一環として対応することのあるファーストエイド・プロバイダーにとっては。
救急隊員の記録もそうですが、大事な見るべき点、聴取するべき点がチェックシート式になっていたりして、観察のポイントを逃さないようになっています。
そうした書式を作って、記録をつける訓練をすることは、そのまま傷病者観察・アセスメントのトレーニングにもなっていきます。
ということで、市民救助者のための救急対応記録のひな形作成とそれを使ったシミュレーショントレーニング。
これが今後私が展望している新しいファーストエイド・トレーニングの基本スタイルだったりします。
2010年01月26日
感染防護手袋を持ち歩こう!
もうだいぶ前の記事になりますが、ネットでお世話になっているJ先生のブログで ナイスなアイデア が紹介されていました。
最近、私もその真似っこをはじめました。
それがこちら。

今の時代、人工呼吸用のフェイスシールドのバリア能力は根拠がないといわれていますし、呼吸停止に遭遇するよりは、感染防護用の手袋を持ち歩く方がよっぽど有効で出番が多いのが現実。(それにポケットマスクは基本的に持ってますから)
私はいままでラテックスを含まないプラスチック手袋を愛用していて、丈夫なのはいいけどかさばるのが気になっていました。とてもフェイスシールドのケースには収まりません。
でも最近、写真のニトリル製手袋を手に入れてから、世界がちょっと変わりました。
この薄さにはびっくり。レールダルのポケットマスクに入っている青いニトリルとは全然違う薄さ。
それでいて伸びても破けないし、よーくみると指先には細かい絞りが入っていて滑り止め加工までされている優れもの。
なによりフェイスシールドのケースにしっかり収まるのがいいですね。
私、感染防護手袋にはそんなに詳しいわけではありませんが、この薄さ、新製品のようです。
メーカーはキンバリークラーク。

メーカーの方に聞いたら、薬局などの店舗での小売りの予定はないとか。残念です。
こんど他の製品で同等の薄さのものがないか探してみようと思っています。
最近、青手袋でおなじみのメディック・ファーストエイドばりに感染防護に徹底したファーストエイド講習をやったりしているので、ぜひ箱買いしたいところです。
それにAHAの血液感染病原体コースもやっていきたいと思っていることですし。
最近、私もその真似っこをはじめました。
それがこちら。

今の時代、人工呼吸用のフェイスシールドのバリア能力は根拠がないといわれていますし、呼吸停止に遭遇するよりは、感染防護用の手袋を持ち歩く方がよっぽど有効で出番が多いのが現実。(それにポケットマスクは基本的に持ってますから)
私はいままでラテックスを含まないプラスチック手袋を愛用していて、丈夫なのはいいけどかさばるのが気になっていました。とてもフェイスシールドのケースには収まりません。
でも最近、写真のニトリル製手袋を手に入れてから、世界がちょっと変わりました。
この薄さにはびっくり。レールダルのポケットマスクに入っている青いニトリルとは全然違う薄さ。
それでいて伸びても破けないし、よーくみると指先には細かい絞りが入っていて滑り止め加工までされている優れもの。
なによりフェイスシールドのケースにしっかり収まるのがいいですね。
私、感染防護手袋にはそんなに詳しいわけではありませんが、この薄さ、新製品のようです。
メーカーはキンバリークラーク。

メーカーの方に聞いたら、薬局などの店舗での小売りの予定はないとか。残念です。
こんど他の製品で同等の薄さのものがないか探してみようと思っています。
最近、青手袋でおなじみのメディック・ファーストエイドばりに感染防護に徹底したファーストエイド講習をやったりしているので、ぜひ箱買いしたいところです。
それにAHAの血液感染病原体コースもやっていきたいと思っていることですし。
2010年01月21日
心肺蘇生講習を受けたからって助ける義務はない
バイスタンダーCPR、つまり通りすがりで急変を目撃した一般市民の場合の話です。
心肺蘇生法の講習を受けたからって、「助けなくちゃいけない」という義務は何もありません。
CPRをやりたくなきゃ、やらなくたっていいのです。
あなたが、どうにかしてあげたい、助けたいと思う相手なら、できる限りのことをしてあげてください。ただし 安全と感染に注意 しながら。
さて、今日のテーマは、蘇生をはじめるという判断についてです。
医療従事者だったり、AEDを設置している店舗の店員、介護福祉職、教職員などは簡単です。
皆さんが心肺蘇生法講習で習ったとおり。
つまり、反応がなく、呼吸がなければCPR開始。
ところが、職業責務が何もないまったくの市民の場合は、実はちょっと違うような気がします。
もしかしたらいちばん大事な判断は、「助けたいと思うかどうか」ではないでしょうか?
理想的な隣人愛からすると、「助けたい」と誰もが思うことになっているのでしょうが、実際どうでしょう? たとえば嘔吐して倒れている酔っぱらいに手を出せますか?
このあたりの理想と現実のギャップが実は結構大きな問題です。
受講した方がこのギャップに着目しすぎてしまうと、心肺蘇生法というものは高度に理想化された非現実的なもの、にも思えてしまいます。
この部分のフォローアップは実はすごく重要なのではないでしょうか?
そこで私の考えた反省点は、家族や親しい人に対するCPRと、赤の他人に行うCPRを明確に区別して教えるということです。
現実問題、口対口人工呼吸をためらいなく行えるのは家族が倒れたときくらいですよね。
それと同じ流れで、「道ばたで知らない人が倒れました」と想定練習させても空虚です。リアルにイメージすればするほど「できない」というマイナス感情が生まれてきてしまうからです。
地球より重い貴重な命を救うために、技術を身につけた以上、何が何でもやらなくちゃいけない。
もしそんな思いを講習会で植え付けられたとしたら、、、、重圧です。私なら耐えられません。ならいっそうのこと心肺蘇生法なんて勉強しなきゃ良かったとか思っちゃいます。
今日本で教えられている心肺蘇生法は、実は位置づけが非常に中途半端。
家族に対する蘇生も、バイスタンダーとしての善意のCPRも、職業責務的に行うCPRもぜんぶ一緒くたに区別されることなく教えられているからです。
職業義務的なCPRであれば、逆に感染防護の意味から口対口人工呼吸はあり得ませんから、ポケットマスク(フェイスマスク)の携帯は必須で、その使い方も習熟している必要があります。
またバイスタンダーCPRであれば、人工呼吸はためらうことなく省略して、胸骨圧迫だけを行うことを積極的に説明していくことが必要です。
受講者は受講者なりのニーズをもって受けに来るわけですが、おそらく「家族のために」と思ってきた人以外のニーズには十分に応えることができなくて中途半端さや疑問を残してしまうのが、今の日本の市民向け蘇生教育です。
リスクとベネフィットを考えたとき、CPRにも種別があって、その時々で無理なくできる適切な方法でいいのだという点をしっかり整理しておくことが、いざというときに「できる」という自信にもつながるのでは、と考えます。
CPRのリスクって、未成熟の日本ではあまり言われませんが、けっこうあります。
わかりやすいところだと唾液を含めた血液感染性病原体への被爆ですが、それ以上に問題で必発なのが蘇生後の心的外傷。
本来はそうしたリスクを承知の上で、自己責任で判断して行う/行わないを決めるのが市民のバイスタンダーCPRです。
そこまで事細かに話をしてしまうのは時期尚早かもしれませんが、やがては日本でも大事な問題になっていくはずです。
心肺蘇生法の講習を受けたからって、「助けなくちゃいけない」という義務は何もありません。
CPRをやりたくなきゃ、やらなくたっていいのです。
あなたが、どうにかしてあげたい、助けたいと思う相手なら、できる限りのことをしてあげてください。ただし 安全と感染に注意 しながら。
さて、今日のテーマは、蘇生をはじめるという判断についてです。
医療従事者だったり、AEDを設置している店舗の店員、介護福祉職、教職員などは簡単です。
皆さんが心肺蘇生法講習で習ったとおり。
つまり、反応がなく、呼吸がなければCPR開始。
ところが、職業責務が何もないまったくの市民の場合は、実はちょっと違うような気がします。
もしかしたらいちばん大事な判断は、「助けたいと思うかどうか」ではないでしょうか?
理想的な隣人愛からすると、「助けたい」と誰もが思うことになっているのでしょうが、実際どうでしょう? たとえば嘔吐して倒れている酔っぱらいに手を出せますか?
このあたりの理想と現実のギャップが実は結構大きな問題です。
受講した方がこのギャップに着目しすぎてしまうと、心肺蘇生法というものは高度に理想化された非現実的なもの、にも思えてしまいます。
この部分のフォローアップは実はすごく重要なのではないでしょうか?
そこで私の考えた反省点は、家族や親しい人に対するCPRと、赤の他人に行うCPRを明確に区別して教えるということです。
現実問題、口対口人工呼吸をためらいなく行えるのは家族が倒れたときくらいですよね。
それと同じ流れで、「道ばたで知らない人が倒れました」と想定練習させても空虚です。リアルにイメージすればするほど「できない」というマイナス感情が生まれてきてしまうからです。
地球より重い貴重な命を救うために、技術を身につけた以上、何が何でもやらなくちゃいけない。
もしそんな思いを講習会で植え付けられたとしたら、、、、重圧です。私なら耐えられません。ならいっそうのこと心肺蘇生法なんて勉強しなきゃ良かったとか思っちゃいます。
今日本で教えられている心肺蘇生法は、実は位置づけが非常に中途半端。
家族に対する蘇生も、バイスタンダーとしての善意のCPRも、職業責務的に行うCPRもぜんぶ一緒くたに区別されることなく教えられているからです。
職業義務的なCPRであれば、逆に感染防護の意味から口対口人工呼吸はあり得ませんから、ポケットマスク(フェイスマスク)の携帯は必須で、その使い方も習熟している必要があります。
またバイスタンダーCPRであれば、人工呼吸はためらうことなく省略して、胸骨圧迫だけを行うことを積極的に説明していくことが必要です。
受講者は受講者なりのニーズをもって受けに来るわけですが、おそらく「家族のために」と思ってきた人以外のニーズには十分に応えることができなくて中途半端さや疑問を残してしまうのが、今の日本の市民向け蘇生教育です。
- どうしても助けたいと思う人だったら、効果を最大限にするために人工呼吸も含めたフルのCPRを行ってください
- 赤の他人でもどうにかしてあげたいと思ったら、人工呼吸はしなくてもいいですから、できる範囲で胸骨圧迫だけでもしてあげてください
- 手を触れることさえためらわれる状況だったら、119番だけでもしてあげてください
- いつ何時でも急変に対応できるべき立場の人であれば、感染防護具(手袋とポケットマスク)を常に携帯してください
リスクとベネフィットを考えたとき、CPRにも種別があって、その時々で無理なくできる適切な方法でいいのだという点をしっかり整理しておくことが、いざというときに「できる」という自信にもつながるのでは、と考えます。
CPRのリスクって、未成熟の日本ではあまり言われませんが、けっこうあります。
わかりやすいところだと唾液を含めた血液感染性病原体への被爆ですが、それ以上に問題で必発なのが蘇生後の心的外傷。
本来はそうしたリスクを承知の上で、自己責任で判断して行う/行わないを決めるのが市民のバイスタンダーCPRです。
そこまで事細かに話をしてしまうのは時期尚早かもしれませんが、やがては日本でも大事な問題になっていくはずです。
2010年01月19日
make out
この前、AHAコースとは関係なく、ほぼ1:1で市民の方にCPR+AEDを指導する機会があったのですが、そこでいろいろ気づいた点がありました。
今回、少人数でじっくり講習を進めてみて分かったのは、市民の方は難しく考えすぎているという点。
頭を打っている場合は触っちゃいけないとか、AEDを本当は使っちゃいけない人だったらどうしようとか。
あと心臓マッサージとAEDの目的の違いなんかも良く分からず、「心肺蘇生法ってわけわからない!」というイメージがあるようです。
そんな疑問を一つ一つ解きほぐして整理して、こんなにシンプルなんだよ、とわかってもらうと、迷いがなくなるというか練習する体の動きも違ってくるようでした。
誰がやっても最小限の判断で間違いが無いようにアルゴリズムは作られているから、という点を納得してもらうことでも自信につながることが分かりました。
ガイドライン2005になってからの心肺蘇生法講習は、理屈はともかく体を動かせというスタンスが中心ですが、市民の方の不安を払拭するには、やっぱり理由の説明も必要かなと再認識。
好奇心的に質問はどんどんふくれあがってきますので全部に対応するのは大変ですが、「これならできる!」と自信を持ってもらうために必要なポイントってなんでしょう?
今回、少人数でじっくり講習を進めてみて分かったのは、市民の方は難しく考えすぎているという点。
頭を打っている場合は触っちゃいけないとか、AEDを本当は使っちゃいけない人だったらどうしようとか。
あと心臓マッサージとAEDの目的の違いなんかも良く分からず、「心肺蘇生法ってわけわからない!」というイメージがあるようです。
そんな疑問を一つ一つ解きほぐして整理して、こんなにシンプルなんだよ、とわかってもらうと、迷いがなくなるというか練習する体の動きも違ってくるようでした。
誰がやっても最小限の判断で間違いが無いようにアルゴリズムは作られているから、という点を納得してもらうことでも自信につながることが分かりました。
ガイドライン2005になってからの心肺蘇生法講習は、理屈はともかく体を動かせというスタンスが中心ですが、市民の方の不安を払拭するには、やっぱり理由の説明も必要かなと再認識。
好奇心的に質問はどんどんふくれあがってきますので全部に対応するのは大変ですが、「これならできる!」と自信を持ってもらうために必要なポイントってなんでしょう?
2010年01月16日
ウィルダネス・ファーストエイドの受講対象と特殊性
前回取り上げたウィルダネス・ファーストエイドに関してご質問をいただきましたので、この場でお返事させていただこうと思います。
その通りです。ウィルダネス・ファーストエイド(WFA)は必ずしも大自然の中という訳ではなく、医療資源(病院だったり医療従事者)に容易にアクセスできない環境すべてを「ウィルダネス環境下」として扱っています。
ですから、東京のど真ん中であっても大災害時は「ウィルダネス」となり得ます。
そう考えますと、ウィルダネスファーストエイドの受講対象は、
1.アウトドアフィールドで活動する人
2.高度な救急法・ファーストエイドの必要を感じる人
3.災害時救急法に興味関心がある人
ということになりそうです。
高度な心肺蘇生法に関しては、アメリカ心臓協会(AHA)の BLSヘルスケアプロバイダーコース や、ACLSプロバイダーコース などがありますが、高度なファーストエイドとなると、実は日本にはありませんでした。
強いて言えば、日本赤十字社が展開している 救急法救急員講習 (24時間)が、災害時ボランティアを意識した高度なファーストエイドを含んではいますが、後述しますが、ウィルダネス・ファーストエイドとは中身は全然違います。
日本の既存の救急法・心肺蘇生法と比べて、ウィルダネス・ファーストエイド講習の特殊性を大別すると以下の二つに集約されると思います。
1.傷病者アセスメントシステム
2.ウィルダネス・プロトコル
傷病者アセスメントシステムというのは、乱暴に言ってしまえば診察法です。なにが起きたかわからない状況下で傷病者と接する際、何を観察して、どう評価して、どう判断(分類)して、優先順位をつけて対処していくか、という流れをシステマチックに学びます。
具体的には、呼吸器系・循環器系、神経系の解剖生理を学び、その評価観察の仕方を身につけます。ウィルダネス・ファーストエイドでもランクがありますが、上級コースになれば聴診や血圧測定(うろ覚え、、、ごめんなさい)なども含まれ、それらのバイタルが意味することを理解し、判断できるように訓練します。(予備知識のない市民が理解して判断できるようにさせるという点がポイント。インストラクショナル・デザイン的にこれが日本の救急法に欠けています)
ウィルダネス・プロトコルというのは、医療資源への搬送が間に合わないようなウィルダネス環境下でのみ許容される特殊な判断基準・処置です。たとえば脊椎保護を解除する脊椎テスト法、アナフィラキシーへのアドレナリン注射・抗ヒスタミン薬投与など。
これらの二本柱のうち、ウィルダネス・プロトコルに関しては、日本の医師法の関係上、注意が必要な場合がありますが、前者の傷病者アセスメントシステムは、ウィルダネス環境下に関わらずすべての場面で有効に使えます。
この部分を学ぶだけでもウィルダネス・ファーストエイドを学ぶ価値があると私は考えています。
やることは、救急隊員向けの外傷標準化プログラム( JPTEC や ITLS )とほとんど同じなのですが、それを予備知識のない市民にどうやって教えてどう訓練するかというのが、アメリカで培われてきたウィルダネス・ファーストエイドの数十年のノウハウなんだと思います。
それにITLSもJPTECも一般市民には受講の機会を与えていませんので、市民の立場で学びたい人が学べる環境というのはこれまで日本にありませんでした。
ウィルダネス・ファーストエイド(WFA)に関して書きたいと思ったことはほぼ言ってしまいましたが、なんとなくWFAの概要が伝わったでしょうか?
ウィルダネス・ファーストエイドをネットで調べてみましたが、アウトドア等で有効な救命処置との事ですが、地震等で救急車や医療機関への搬送がすぐには困難な場合にも応用的に当てはまりますでしょうか?
その通りです。ウィルダネス・ファーストエイド(WFA)は必ずしも大自然の中という訳ではなく、医療資源(病院だったり医療従事者)に容易にアクセスできない環境すべてを「ウィルダネス環境下」として扱っています。
ですから、東京のど真ん中であっても大災害時は「ウィルダネス」となり得ます。
そう考えますと、ウィルダネスファーストエイドの受講対象は、
1.アウトドアフィールドで活動する人
2.高度な救急法・ファーストエイドの必要を感じる人
3.災害時救急法に興味関心がある人
ということになりそうです。
高度な心肺蘇生法に関しては、アメリカ心臓協会(AHA)の BLSヘルスケアプロバイダーコース や、ACLSプロバイダーコース などがありますが、高度なファーストエイドとなると、実は日本にはありませんでした。
強いて言えば、日本赤十字社が展開している 救急法救急員講習 (24時間)が、災害時ボランティアを意識した高度なファーストエイドを含んではいますが、後述しますが、ウィルダネス・ファーストエイドとは中身は全然違います。
日本の既存の救急法・心肺蘇生法と比べて、ウィルダネス・ファーストエイド講習の特殊性を大別すると以下の二つに集約されると思います。
1.傷病者アセスメントシステム
2.ウィルダネス・プロトコル
傷病者アセスメントシステムというのは、乱暴に言ってしまえば診察法です。なにが起きたかわからない状況下で傷病者と接する際、何を観察して、どう評価して、どう判断(分類)して、優先順位をつけて対処していくか、という流れをシステマチックに学びます。
具体的には、呼吸器系・循環器系、神経系の解剖生理を学び、その評価観察の仕方を身につけます。ウィルダネス・ファーストエイドでもランクがありますが、上級コースになれば聴診や血圧測定(うろ覚え、、、ごめんなさい)なども含まれ、それらのバイタルが意味することを理解し、判断できるように訓練します。(予備知識のない市民が理解して判断できるようにさせるという点がポイント。インストラクショナル・デザイン的にこれが日本の救急法に欠けています)
ウィルダネス・プロトコルというのは、医療資源への搬送が間に合わないようなウィルダネス環境下でのみ許容される特殊な判断基準・処置です。たとえば脊椎保護を解除する脊椎テスト法、アナフィラキシーへのアドレナリン注射・抗ヒスタミン薬投与など。
これらの二本柱のうち、ウィルダネス・プロトコルに関しては、日本の医師法の関係上、注意が必要な場合がありますが、前者の傷病者アセスメントシステムは、ウィルダネス環境下に関わらずすべての場面で有効に使えます。
この部分を学ぶだけでもウィルダネス・ファーストエイドを学ぶ価値があると私は考えています。
やることは、救急隊員向けの外傷標準化プログラム( JPTEC や ITLS )とほとんど同じなのですが、それを予備知識のない市民にどうやって教えてどう訓練するかというのが、アメリカで培われてきたウィルダネス・ファーストエイドの数十年のノウハウなんだと思います。
それにITLSもJPTECも一般市民には受講の機会を与えていませんので、市民の立場で学びたい人が学べる環境というのはこれまで日本にありませんでした。
ウィルダネス・ファーストエイド(WFA)に関して書きたいと思ったことはほぼ言ってしまいましたが、なんとなくWFAの概要が伝わったでしょうか?
2010年01月15日
ウィルダネス・ファーストエイド
一部ネットでも開示されている情報なんで、いいかなと思って書いてしまいますが、、、
5月にとあるアメリカ超大手団体主催の Wilderness & Remote First Aid コースを日本初開催しようという企画が進んでいます。
アメリカ合衆国などでは確立した概念となっているこのウィルダネス・ファーストエイドですが、日本ではあまりなじみがないかもしれません。
ウィルダネス Wilderness とは、直訳すると荒野とか、原野、未開の地といった意味。
イメージしやすいところでは、歩いて何日もかかるような山の中や離島などを指します。
そうした医療資源に乏しい環境下でのファーストエイド(応急処置)は、町中での応急処置とはかなり違います。
「119番して待つ」という通常の対処では間に合わないことが多いからです。
ウィルダネス環境下では、ウィルダネス・プロトコル Wilderness Protocol と呼ばれる、通常のファーストエイドでは適応されない特殊な約束事がいくつか入ってきます。
また、様子を見ていいのか、すぐにでもどうにかしなくてはいけないのかといった緊急度を判断するためのちょっとした診察テクニックを学んだりもします。
日本だと医師法の絡みで「診療行為」とも判断されがちな内容を含むため、意見は分かれるところではありますが、アメリカではアウトドアフィールドで活躍するプロフェッショナルを中心に、いくつかの団体が公式なサティフィケイトを発行するコースとして、このウィルダネス・ファーストエイドプログラムが広く普及しています。
山岳ガイドやネーチャーガイドなど、大自然をフィールドにプロとして活動する人には必須の資格です。
日本でもすでにいくつかの団体が、アメリカやカナダからインストラクターを招聘して、日本国内でコース開催をしていますが、今回はそれらのどれとも関係のないところからの初日本上陸。おそらくネームバリュー的にはトップクラスでしょう。
5月開催に向けてまだプランニングが始まったばかりですが、どうなるのか楽しみです。
そんなこともあって、今後、何回かに分けて、ウィルダネス・ファーストエイドとはなんなのかという点を書いてみようと思います。
5月にとあるアメリカ超大手団体主催の Wilderness & Remote First Aid コースを日本初開催しようという企画が進んでいます。
ウィルダネス・ファーストエイド
アメリカ合衆国などでは確立した概念となっているこのウィルダネス・ファーストエイドですが、日本ではあまりなじみがないかもしれません。
ウィルダネス Wilderness とは、直訳すると荒野とか、原野、未開の地といった意味。
イメージしやすいところでは、歩いて何日もかかるような山の中や離島などを指します。
そうした医療資源に乏しい環境下でのファーストエイド(応急処置)は、町中での応急処置とはかなり違います。
「119番して待つ」という通常の対処では間に合わないことが多いからです。
ウィルダネス環境下では、ウィルダネス・プロトコル Wilderness Protocol と呼ばれる、通常のファーストエイドでは適応されない特殊な約束事がいくつか入ってきます。
また、様子を見ていいのか、すぐにでもどうにかしなくてはいけないのかといった緊急度を判断するためのちょっとした診察テクニックを学んだりもします。
日本だと医師法の絡みで「診療行為」とも判断されがちな内容を含むため、意見は分かれるところではありますが、アメリカではアウトドアフィールドで活躍するプロフェッショナルを中心に、いくつかの団体が公式なサティフィケイトを発行するコースとして、このウィルダネス・ファーストエイドプログラムが広く普及しています。
山岳ガイドやネーチャーガイドなど、大自然をフィールドにプロとして活動する人には必須の資格です。
日本でもすでにいくつかの団体が、アメリカやカナダからインストラクターを招聘して、日本国内でコース開催をしていますが、今回はそれらのどれとも関係のないところからの初日本上陸。おそらくネームバリュー的にはトップクラスでしょう。
5月開催に向けてまだプランニングが始まったばかりですが、どうなるのか楽しみです。
そんなこともあって、今後、何回かに分けて、ウィルダネス・ファーストエイドとはなんなのかという点を書いてみようと思います。
2010年01月07日
PEARSインストラクターコース in ハワイ
私が所属するハワイのAmerican Medical Response(AMR)トレーニングセンターの春期集中コースの日程が確定しました。
今回の目玉は、なんと言ってもAHA PEARS Instructorコースです。
このブログでも何度も紹介してきた小児二次救命処置の初期評価と安定化(一次処置)をトレーニングするPEARSプロバイダーコースを専門に指導できるのがPEARSインストラクター。
ちなみに日本にはまだPEARSインストラクターは、一人も存在してません。
PALSインストラクターもPEARSを指導できることになっていますので、実は日本で開催されている(といってもAMR-JAPANでしかやってませんが)PEARSは、全部PALSインストラクターが開催しています。
それが4月以降は、PEARSインストラクターが活躍するようになるなんて、すごいことです。
看護師がPALSのインストラクターになるのは、現実、ちょっと恐れ多い感じがありますが、PEARSインストラクターだったら、きっと等身大で指導に当たれるはず。というのは、内容的にもPEARSは看護師のためのもの、という感じですし、「気づき」という看護師が得意とする「直感」を活かしたコースでもあるからです。
今回私の周りでも、ハワイで行われるPEARSインストラクターコースに参加しようかなという方が何名かいらっしゃいます。
みんな、その有用性を感じて、いまの日本の看護師教育に必要だから、と痛感しての決断のようです。実際、日本の看護師教育に足りないものが詰まっている気がします。意外と、救急救命士や医師向けのトレーニングプログラムでは、含まれているものでも、なぜかナース向けとなるとすっぽ抜けてしまう部分。
通常、3月、8月に行われるハワイのAMR集中コースは、ハワイ大学医学部キャンパスとAMRトレーニングセンターに分かれて同時進行で行われるのですが、聞くところによると、財政難ということで、3月の春休み中は大学の完全閉鎖がハワイ州からの命令で出てしまったそうです。
そこでACLSプロバイダーコースやPALSプロバイダーコースなんかは、開始時間が夕方5時だそうで、、、、しかも2日じゃなくて1日コース。終わるのは一体何時?? 普通にやったら夜中の1時終了。それからホテルに帰ったら2時か3時。
そういえば私の受けたBLSのモニターコースもそんな感じでした。
夜中3時にホテルに帰って、帰国のために朝5時の空港ピックアップバスに乗って、、、、帰りの飛行機の中での記憶がすっぽ抜けてます(笑)
ハワイといえば南国時間でゆったりな気がしますが、この年2回の集中コースのときは、とっても酔狂なことが起きてしまうんですよねぇ。きっとせっかくハワイまで行くんだから、という思いに答えて、現地スタッフも無理してくれちゃってるんだと思います、きっと。
ちなみにBLSインストラクターコースとPEARSインストラクターコースは、朝10時始まりなので健全に過ごせるはず。
今回の目玉は、なんと言ってもAHA PEARS Instructorコースです。
このブログでも何度も紹介してきた小児二次救命処置の初期評価と安定化(一次処置)をトレーニングするPEARSプロバイダーコースを専門に指導できるのがPEARSインストラクター。
ちなみに日本にはまだPEARSインストラクターは、一人も存在してません。
PALSインストラクターもPEARSを指導できることになっていますので、実は日本で開催されている(といってもAMR-JAPANでしかやってませんが)PEARSは、全部PALSインストラクターが開催しています。
それが4月以降は、PEARSインストラクターが活躍するようになるなんて、すごいことです。
看護師がPALSのインストラクターになるのは、現実、ちょっと恐れ多い感じがありますが、PEARSインストラクターだったら、きっと等身大で指導に当たれるはず。というのは、内容的にもPEARSは看護師のためのもの、という感じですし、「気づき」という看護師が得意とする「直感」を活かしたコースでもあるからです。
今回私の周りでも、ハワイで行われるPEARSインストラクターコースに参加しようかなという方が何名かいらっしゃいます。
みんな、その有用性を感じて、いまの日本の看護師教育に必要だから、と痛感しての決断のようです。実際、日本の看護師教育に足りないものが詰まっている気がします。意外と、救急救命士や医師向けのトレーニングプログラムでは、含まれているものでも、なぜかナース向けとなるとすっぽ抜けてしまう部分。
通常、3月、8月に行われるハワイのAMR集中コースは、ハワイ大学医学部キャンパスとAMRトレーニングセンターに分かれて同時進行で行われるのですが、聞くところによると、財政難ということで、3月の春休み中は大学の完全閉鎖がハワイ州からの命令で出てしまったそうです。
そこでACLSプロバイダーコースやPALSプロバイダーコースなんかは、開始時間が夕方5時だそうで、、、、しかも2日じゃなくて1日コース。終わるのは一体何時?? 普通にやったら夜中の1時終了。それからホテルに帰ったら2時か3時。
そういえば私の受けたBLSのモニターコースもそんな感じでした。
夜中3時にホテルに帰って、帰国のために朝5時の空港ピックアップバスに乗って、、、、帰りの飛行機の中での記憶がすっぽ抜けてます(笑)
ハワイといえば南国時間でゆったりな気がしますが、この年2回の集中コースのときは、とっても酔狂なことが起きてしまうんですよねぇ。きっとせっかくハワイまで行くんだから、という思いに答えて、現地スタッフも無理してくれちゃってるんだと思います、きっと。
ちなみにBLSインストラクターコースとPEARSインストラクターコースは、朝10時始まりなので健全に過ごせるはず。
2010年01月02日
オリジナル救命講習を組み立てよう
AHAインストラクターの皆さん、自分自身でCPR+AED講習を企画・開催したことありますか?
AHAのヘルスケアプロバイダーコースとかハートセイバーAEDコースじゃない講習会です。
きっと病院スタッフ向けの勉強会とかで何かしらはやったことがあると思いますが、結構大変ですよね。
日頃はしっかりと教材設計がされたDVDを元に指導することにしか慣れていないと、マテリアルから自分で準備しなくちゃいけないとなると相当準備が必要です。
ましてやどうやって何を準備したらいいのか? 場合によっては途方に暮れてしまいます。
これはアメリカ系の蘇生教育に共通なのかもしれませんが、AHAのインストラクターコースでは、AHAのマテリアルを活用する方法を学びます。何もないところから体ひとつでCPRを教える方法というのは基本的に教わりません。
講習の組み立ても、出来合いのものを使うことを練習しますが、受講対象に合わせて自分で作る術は学びません。
強いて言えばその辺の成人学習の基礎原理はコアインストラクターコースで教わっているはずなのですが、それを自分のものとして活用するのはかなりの経験が必要。。。。。
ということで、蘇生教育のエキスパートであるAHAインストラクターが、AHAのマテリアルを離れたときにどれだけ実力を発揮できるかというのは未知数です。
AHAしか知らない人、またはAHAにどっぷりつかりすぎてしまっている人ほど、それは難しいかもしれません。
現状としてAHAの市民向け普及コースであるファミリー&フレンズCPRを開催できる環境がないとすれば、AHAインストラクターが無料で病院スタッフに教えたり、市民向けボランティア講習としてその実力を発揮するには、オリジナル講習を組み立てるしかありません。
日ごろ涼しい顔で「インストラクターです」と言っているのであれば、こうした需要にも答えられるべき、と私は思うのですが、そのためにはCPR講習会の組み立てを1から学ぶ必要があります。
そこで参考になるのがこちらのページ。
ピット・ホールを回避せよ(第5回)救急講習:満足してもらえる救急講習を組み立てよう
「月刊消防」という雑誌記事の焼き直しで、佐賀で活躍する救急救命士、吉田訓浩さんの署名記事です。
日ごろ市民向けに、DVD教材などは使わずマネキンと自分の体ひとつで救命講習を行う救命士さんのテクニック・エッセンスが際立ちます。
改めてハッとさせられるポイントが多々あり。コアインストラクターコースを思い出しながら読むとおもしろいです。
ぜひ皆さんも参考にしてみてください。
AHA以外のオリジナル講習の組み立てに関するヒントで、あといくつかネタがありますので、続けてみようと思います。
AHAのヘルスケアプロバイダーコースとかハートセイバーAEDコースじゃない講習会です。
きっと病院スタッフ向けの勉強会とかで何かしらはやったことがあると思いますが、結構大変ですよね。
日頃はしっかりと教材設計がされたDVDを元に指導することにしか慣れていないと、マテリアルから自分で準備しなくちゃいけないとなると相当準備が必要です。
ましてやどうやって何を準備したらいいのか? 場合によっては途方に暮れてしまいます。
これはアメリカ系の蘇生教育に共通なのかもしれませんが、AHAのインストラクターコースでは、AHAのマテリアルを活用する方法を学びます。何もないところから体ひとつでCPRを教える方法というのは基本的に教わりません。
講習の組み立ても、出来合いのものを使うことを練習しますが、受講対象に合わせて自分で作る術は学びません。
強いて言えばその辺の成人学習の基礎原理はコアインストラクターコースで教わっているはずなのですが、それを自分のものとして活用するのはかなりの経験が必要。。。。。
ということで、蘇生教育のエキスパートであるAHAインストラクターが、AHAのマテリアルを離れたときにどれだけ実力を発揮できるかというのは未知数です。
AHAしか知らない人、またはAHAにどっぷりつかりすぎてしまっている人ほど、それは難しいかもしれません。
現状としてAHAの市民向け普及コースであるファミリー&フレンズCPRを開催できる環境がないとすれば、AHAインストラクターが無料で病院スタッフに教えたり、市民向けボランティア講習としてその実力を発揮するには、オリジナル講習を組み立てるしかありません。
日ごろ涼しい顔で「インストラクターです」と言っているのであれば、こうした需要にも答えられるべき、と私は思うのですが、そのためにはCPR講習会の組み立てを1から学ぶ必要があります。
そこで参考になるのがこちらのページ。
ピット・ホールを回避せよ(第5回)救急講習:満足してもらえる救急講習を組み立てよう
「月刊消防」という雑誌記事の焼き直しで、佐賀で活躍する救急救命士、吉田訓浩さんの署名記事です。
日ごろ市民向けに、DVD教材などは使わずマネキンと自分の体ひとつで救命講習を行う救命士さんのテクニック・エッセンスが際立ちます。
改めてハッとさせられるポイントが多々あり。コアインストラクターコースを思い出しながら読むとおもしろいです。
ぜひ皆さんも参考にしてみてください。
AHA以外のオリジナル講習の組み立てに関するヒントで、あといくつかネタがありますので、続けてみようと思います。






